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聖書を読もう!

年間 第30木曜日

知恵の書 5.1~23

5章

1 裁きの時、神に従う人は、
大いなる確信に満ちて立つ。彼を虐げ、彼の労苦をさげすんだ者どもの前に。

2 彼らはこれを見て大いなる恐れに捕らえられ、
思いもよらぬ彼の救いに茫然自失する。

3 彼らは自分たちの考えの誤りに気づき、
胸をかきむしりながら、嘆いて言う。

4 「この者を、かつて我々はあざ笑い、
愚かにも、ののしりを浴びせた。その生き方を狂気のさたと考え、
その死を恥辱と見なしていた。

5 それがどうして神の子らの一人となり、
聖なる人たちの仲間に加わったのか。

6 我々はまことの道を踏み外した。義の光は我々の上に輝かず、
太陽も我々のためには昇らなかった。

7 我々は不法と滅びの道をひたすら歩み続け、
道なき荒れ野を突き進んだ。主の道を知ることがなかったのだ。

8 高慢は我々にとって何の役に立ち、
富とおごりは何をもたらしてくれたか。

9 すべては影のように過ぎ、
うわさ話のように消え去ってしまった。

10 波を切って進む船のように、
通り過ぎるとその跡は見えず、
竜骨で分けられた波間はその跡形も残さない。

11 空を舞う鳥のように、
飛び行くあとには何も残らない。鳥は軽い空気を羽で押しやり、
飛び進む力でかき分け、
羽ばたきで打ち散らすが、
通り過ぎたしるしは後には何も見られない。

12 あるいは、的に向かって放たれた矢のようだ。切り裂かれた空気はすぐ元に戻り、
矢の通った道は分からない。

13 同じく我々も、生まれて来たかと思えば
死ぬときが迫り、
徳の証しを何一つ示しえなかった。そして自らの悪に身を滅ぼしてしまった。」

14 神を信じない者の希望は、風に運ばれるもみ殻、
嵐に吹き散らされる消えやすい泡、
風に吹き流される煙、一夜だけの客の思い出、
このように彼らの希望は過ぎ去って行く。

15 しかし、神に従う人は永遠に生きる。主から報いを受け、
いと高き方の配慮をいただく。

16 それゆえ彼らは輝かしい王位を授かり、
主の御手から見事な冠を受ける。主は右の手で彼らを覆い、
その腕で彼らを守られる。

17 主はその激しい憤りを武器とし、
敵を懲らしめるため、被造物を武装させられる。

18 主は正義の胸当てを着け、
偽りのない裁きの兜をかぶり、

19 御自分の清さを堅固な盾とされる。

20 主は激しい怒りを鋭い剣とし、
宇宙は主に味方して愚かな者どもに戦いを挑む。

21 ねらいの定まった稲妻の矢が放たれ、
引き絞った雲の弓から的を目がけて飛んで行く。

22 怒りに満ちた雹が投石器から打ち出され、
海の水が彼らを襲い、
川が容赦なく押し流す。

23 激しい風が彼らに立ち向かい、
嵐となって彼らを吹き散らす。不法はすべての地を荒れ地に変え、
悪行は権力者たちの座を覆す。

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