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共観福音書

マタイ、マルコ、ルカ、ヨハネの四つの福音書は、2世紀ごろからすでに4福音書として集成されていました。

はじめの3書には共通点も多く、ヨハネによる福音書とは別の性格をもっています。
 マタイ、ルカ福音書は、マルコ福音書をもとに書かれていることは、使用されている言語、内容から明らかです。これら3書は、共に観て比較できるということで、一括して「共観福音書」と呼ばれています。

マタイ、ルカは、マルコ福音書と並んで、彼らだけが共通して使用している資料があります。それは、「Q資料」または「Q文書」と言われています。

共観福音書には、主にイエス・キリストの誕生、神の業、神の国についての教え、受難・復活などが大きく取り扱われています。それに比べて、ヨハネ福音書は、書かれた時期も遅く、また、共観福音書を前提として書かれています。共観福音書を補い、共観福音書には簡単に述べられているものは、詳細に取り扱われています。

共観福音書は、共通点が多いと言ってもそれぞれ固有の構成をもち、対象、著者の目的などを反映させています。ですから、共観福音書を比較して読んでみるのは、非常に興味深いことでもあるのです。


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