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召命

聖書の中には、神から特別の使命を与えられ、その使命を果たすように招かれた人びとが描かれています。

ウルの地から、「わたしの示す地へ行きなさい」と神から言われ、行き先も問わずに旅だったアブラハムも、イスラエルの人びとを、エジプトの地から約束の地であるカナアンへ導き出したモーセも、神からの特別な召しだしを受けた人びとでした。

神から、「わたしの言葉を告げなさい」と預言者として召された人びともいました。

新約時代に入り、イエスはご自分に従う人びとの中から、特に12人を選び、「使徒」と名付け、特別の使命を与えられました。ここに、司祭職の起源があります。

キリスト教の歴史において、修道者としての使命を神から与えられた人びともいます。この人びとは、それぞれの修道会の創立者に神が与えられた使命を共に生きる者、その使命を引き継ぐものとして、召されています。

第2バチカン公会議以前には、「召命」と言うとき、以上のような司祭召命、修道召命(修道司祭、修道士、修道女)だけを指していると考えられていました。
しかし、公会議は、それに対して、すべての人に召命が与えられていることに光を当てました。

すべての人は、神からいのちを与えられ、その人として生きる使命が与えられています。これを「召命」という言葉で表現しています。ですから、すべての人は「召命」を持っています。

結婚生活をし、夫として、妻として、自分たちのいのちを子どもに託し、子どもを教育する務めがあります。また、父親、母親として、職業を持つ者として、この世と密接にかかわりながら、神のお望みを果たしていくよう召されているのです。


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