マルコで祈る
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激しい突風が起こり
マルコ4.37
夜になって、死者の国が猛り狂う。
強風が船を髙見から奈落の底へと突き落とす。
黄泉の国から水が洪水となってあふれ出て、舟を飲み込もうとする。
恐ろしい敵のイメージだ。
創造のとき神はこの怪物をうち負かし、
神の民を解放するときに、二つに切り裂いた。
夜、突風、水、奈落。どれも死を表すイメージである。
これこそ、人間にとって問題中の問題である。
なぜなら人間だけが、自分が死ぬということを知っている動物だからだ。
死について考え、何かしようとするとき、
人間がすることは「自分で自分そ救う」ということだ。
だがそれでは、出発点からもう失敗すると決まっている。
どんな努力も何の役にも立たないことが分かりきっているからだ。
それどころか、自分で自分を救おうとするところから、利己主義が生まれ、
すべての悪と自分自身の死を招く結果となる。
『思い起こし、物語れ』上 より