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マルコで祈る

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若芽



服を着、正気になって座っているのを

マルコ5.14


豚の群れは大騒ぎして湖に落ちこむ。
逃げる豚飼いたちも、できごとを知って駆けつけた人々も大騒ぎである。

それと対照的なのが、悪に取りつかれていたこの人だ。
いまや、イエスのそばに座っている。
イエスに耳を傾ける弟子の落ち着いた姿勢である(3.32、34)
服を身につけ、自分で支配できる。
これが新しい人間、古いアダムと正反対の人間のイメージである。

アダムは、神に耳を傾けず、神から逃げ、自分が裸であることに気づき、
自分の恐怖心のなすがままであった(創世3.1~8)

ちなみに、悪霊に取りつかれた人の悪が、
どのようにイエスに降りかかったかに注意しよう。
イエスもまた、気がへんになった、悪霊に取りつかれていると思われ、
裸にされて十字架につけられ、大声で叫び、
墓に葬られることになる。

イエスは、わたしたちの悪をそのまま引き受けるのだ。
なんと高価な代償によって、わたしたちは救われたのであろうか。


『思い起こし、物語れ』上 より


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