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マルコで祈る

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赤い小菊



時は満ち –1

マルコ1.15


イエスの最初の言葉である。
これによって待つ時期は終わった。

人間は循環する時間のイメージをもっている。
季節のリズムに従って、生まれては死ぬを繰り返すと考える。
生じたものは、かならず消滅する。
始めがあれば、かならず終わりがある。

だがヘブライ人は「直線的」な時間のイメージをもちこんだ。
時間という直線の出発点は神の約束であり、
その終点は約束の現実である。

終点とはいえ、単なる終わりではなく、始めから歩みを促してきたものが実現する目的地である。
このようにして時間は歴史を作り出す。


『思い起こし、物語れ』上 より


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