home > 女子パウロ会とは > 新世紀ルーツへの巡礼 > 1- アルベリオーネ神父とパウロ家族の創立への招き > 社会情勢

新世紀ルーツへの巡礼

目次

使命への準備へ

社会情勢

つくし
photo by:Masatami Namura

新しい世紀がはじまろうとしているころ、当時の教会が直面している必要、「悪に乱用されている新しい手段、印刷には印刷をもって、組織には組織をもって対抗する義務、大衆の中に福音を浸透させる必要、社会問題・・・・・」 などについて、教皇をはじめ、カトリックの社会、経済学者たちによって語られていました。

アルベリオーネ神父は、神学校の教授、神学生の霊的指導、信徒の司牧に携わりながらも、神のみことばや教会の教えを、より多くの人に伝えたい、という神学生時代から抱いていた望みを持ち続けていました。

アルベリオーネ神父が、このことについて理解したのは、ほかでもなく、ご聖体の前で祈っている「あの夜」でした。

彼は、「反対者が利用している手段を使って、今日の使徒とならなければならない」と実感し、「主のために、そしてまた、自分が生活をともにするはずの新世紀の人々のために、何事かを果たすように準備する義務を負っているということを、ひしひしと感じた」のでした。

この当時、1910年ころまで、司祭の中にも、新しいものと伝統的なものとの二つの流れがあり、ある種の混乱も生じていました。一つは、自由主義であり、もう一つは、古い生活様式と司牧活動方針に固執し、新しい必要を尊重する態度がみられませんでした。
 社会面でも政治面、教会の宣教、司牧面においても同様な動き、混乱が生じていました。

祈りにおいても同様でした。ある人々は祈りに、ある人々は活動を過大評価して祈りを軽視するということもありました。
社会、経済、政治状況、教会の状況を分析し、これらの事柄や経験は、アルベリオーネ神父にとって、祈りのテーマとなっていきました。すべてを学びとる機会としながら、神のみ旨、自分の歩むべき方向を見定めるのに役立てていったのでした。すべてを祈りにかえることを彼に教えたのは、他でもなく恩師カノニコ・キエザ神父でした。

キエザ師からは、聖師のみもとで礼拝し、感謝し、御ゆるしを求め、嘆願するために、すべてを黙想と祈りの対象に変えていくことを学んだ。

◆1--4 使命への準備


▲ページのトップへ