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どうしてシスターに?

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シスター マリア・パーチス 永橋長子

主のめぐみによって

シスター永橋


   ・空襲の堺の夜をにげし友 修道女となりてはや50年
   ・紫の揚羽の蝶の片袖は 修道女となりし友の記念(かたみ)ぞ

小学校からの親しい友が、去年と今年の年賀状にしたためてわたしにくださった短歌です。修道会に入会して半世紀余! 来しかたの節々を振り返り、主からの恵み以外の何ものでもない日々をここに書きつづってまいりたいと思います。

終戦後、家庭見習いで一年間お世話になったところの奥様が「長子さん、信仰を持つことはよいことですよ」とすすめてくださった優しいお言葉に、すぐ従って教会を訪ねました。それからというもの、わがままで自分本位であったわたしが、何の抵抗もなく教会に通い続けたのです。これは本当に奇跡のようです。

神父様のご都合により、お勉強を始めて5か月たった8月に洗礼の恵みをいただきました。それはちょうど「フランシスコ・ザビエルの右腕」が日本に巡礼した年でした。それから一年余りたったある日、はじめてシスターという方にお目にかかりました。教会の幼稚園の先生をしておられる方で、柔和で謙遜なご様子にあふれ、一目で引き寄せられました。

その後、教会に行く途中の街角で、2人のシスターとばったり出会いました。それは幼稚園のシスターではありませんでした。一人は外国の方でした。わたしは思わず「シスター」と声をおかけしました。2人のシスターは驚かれました。わたしは教会からの帰りで駅に向かうところでしたが、しばらく立ち話しをしてパンフレットとご住所をいただきました。2人のシスターは、大阪に支部修道院を設立されるために来られたのでした。ただそれだけのことでしたが……。2人は、いまわたしが所属している聖パウロ女子修道会のシスターでした。

「来て見なさい」とイエスに呼ばれた弟子のように、わたしはいまここにいます。聖パウロとともに、きょうまでまいれましたのは、わたしの中にいつもわたしとともにおられる主の恵み以外の何ものでもありません。この神の恵みこそ、わたしを支え励まし力づけてくださいます。また、姉妹方の祈りと支えによって歩み続けております。
 神に感謝!


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