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聖書を読もう!

年間 第31木曜日

知恵の書 13.1~10、14.15~21、15.1~6

13章

1 神を知らない人々は皆、生来むなしい。彼らは目に見えるよいものを通して、
存在そのものである方を知ることができず、
作品を前にしても作者を知るに至らなかった。

2 かえって火や風や素早く動く空気、
星空や激しく流れる水、
天において光り輝くものなどを、
宇宙の支配者、神々と見なした。

3 その美しさに魅せられて
それらを神々と認めたなら、
それらを支配する主が
どれほど優れているかを知るべきだった。美の創始者がそれらを造られたからである。

4 もし宇宙の力と働きに心を打たれたなら、
天地を造られた方がどれほど力強い方であるか、
それらを通して知るべきだったのだ。

5 造られたものの偉大さと美しさから推し量り、
それらを造った方を認めるはずなのだから。

6 とはいえ、この人々の責めは軽い。神を探し求めて見いだそうと望みながらも、
彼らは迷っているのだ。

7 造られた世界にかかわりつつ探求を続けるとき、
目に映るものがあまりにも美しいので、
外観に心を奪われてしまうのである。

8 だからといって彼らも弁解できるわけではない。

9 宇宙の働きを知り、
それを見極めるほどの力があるなら、
なぜそれらを支配する主を
もっと早く見いだせなかったのか。

10 命のないものに望みをかける人々は惨めだ。彼らは、人の手で造られたものを神々と呼ぶ。技術の生み出した金銀の作品、
動物の像、
昔の人が加工した役に立たない石などを。

14章

15 息子の予期せぬ若死にに打ちのめされた父親が、
あまりにも早く取り去られたわが子の肖像を造り、
死んでしまった人間を今や神としてあがめ、
家の者たちに儀式や犠牲を義務づけた。

16 時とともに神を汚すしきたりが力を得、
法として守られるようになった。こうして、刻まれた像が支配者たちの命令で
礼拝されるようになり、

17 遠くに住んでいるために、直接支配者たちを
見て敬うことのできない人々は、
離れたところにいる彼らの姿を表すために、
尊敬すべき王に生き写しの肖像を造り上げた。その場にいない者を、あたかもいるかのように
熱心にへつらいあがめるためである。

18 偶像造りの野心は、
王を知らない人々をも駆り立てて、
偶像崇拝を広めさせた。

19 彼は権力者に取り入るため、腕を振るって
肖像を実際よりも美しいものに造り上げた。

20 多くの人は職人の見事なわざに引かれ、
先程まで人間として敬っていた者を、
今や、礼拝の対象と見なすようになった。

21 このことは人の生涯にとって罠となった。災難や権力に支配された人々が、
神聖な名を石や木に与えたから。

15章

1 神よ、あなたは慈しみ深く、真実な方。怒るに遅く、すべてを治める憐れみ深い方。

2 わたしたちは、たとえ罪を犯しても、
あなたのもの。あなたの力を知っている。でもわたしたちは罪は犯さない。あなたに属することを知っているから。

3 あなたを知ることこそ全き義、
あなたの力をわきまえることこそ不滅のもと。

4 人間の悪い思いつきも、
画家たちの無駄な労苦も、
さまざまな色で塗りたくられた肖像も、
わたしたちを迷わすことはなかった。

5 愚か者はそれらを見て欲望をそそられ、
魂の欠けた、命のない肖像にあこがれる。

6 偶像を造る者、あこがれる者、あがめる者は、
悪を愛する者たちで、
このようなむなしい希望に似つかわしい。

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