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聖人カレンダー
1月28日 聖トマス・アクィナス司祭教会博士
1226年-1274年
トマスは、北イタリア、ロンバルディアの貴族の家に生まれた。幼いころからベネディクト会のモンテ・カッシーノ修道院で教育を受けた。その後ナポリ大学で学び、司祭になることを決意し、設立されたばかりのドミニコ会に入ろうとした。両親や兄弟の猛反対にあい、城に閉じ込められたが、彼は初志を貫いてドミニコ会に入り、パリとドイツのケルンで学び、哲学、神学などを修めた。内気なトマスは、学生仲間から「だんまり屋のシシリー牛」と軽蔑されたが、教授の大聖アルベルト(11月15日参照)は、彼の奥深い才能を見抜き、その後2人は固い友情で結ばれた。果たしてトマスは、当時最も優れた学者となり、パリやイタリアの大学で教鞭を取った。
当時、ヨーロッパ世界には、ギリシャ哲学者アリストテレスの思想が入り、ある学者はキリスト教を捨て、ある学者はその思想をキリスト教に反するものとして否定する、という思想的混乱を巻き起こしていた。トマスは、アリストテレスの思想のある部分を取り入れ、キリスト教に合った哲学と神学の書を著わした。『神学大全』は、神の愛、神の内にすべての完全さがあることを表現した不朽の名著とされている。
トマスは、1274年にリヨン公会議に赴く途中、病に倒れ亡くなった。
彼は、学生・学校の保護者とされている。