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外海の聖者 ド・ロ神父

『外海の聖者 ド・ロ神父』表紙

  • 著者:谷 真介
  • 定価:900円+税
  • 文庫 並製  196ページ
  • ISBN978-4-7896-0739-1  C0123



1868年6月7日、「浦上四番崩れ」の名で知られている長崎の浦上村のキリシタン村民すべてが、鹿児島から本州各地に流罪とするという命令が村民に伝えられたちょうどその日、長崎港に着いた一人の神父がいました。この神父が、本書の主人公ド・ロ神父です。

 ド・ロ神父の正式名は、マルコ・マリ・ド・ロでしたが、長崎で神父を知る信者もそうでない人々も、「ド・ロ様」と親しみを込めて呼んでいました。
 ド・ロ神父は、1840年3月26日北フランスに生まれました。裕福な貴族の家柄でしたが、彼の父の教育方針は、政治の変動などで失われるものに頼るより、どんな世の中でもよりよく生きていけるように、手仕事を覚えさせ、フロンティア精神と独創力を育てるというものでした。

 彼は神父になりたい、それも東洋での宣教に献身したいと望み、パリ外国宣教会の神学生になりました。しかし、病気にかかり、神学校を辞めざるをえませんでした。
 けれども、東洋宣教への志は強く、再び、パリ外国宣教会に入会し、プチジャン司教の要請に応じ、日本へ旅立つことになりました。そのとき、父親と母親、信徒の人々から多額の寄付をいただいたのですが、それらすべてを、ド・ロ神父は、長崎外海の信者たちのためにつかったのです。

 現在も、「ド・ロ様そうめん」「ド・ロ壁」などの名前が残っていますが、これらは、すべてド・ロ神父が、「浦上四番崩れ」という過酷な流罪から帰ってきた浦上や長崎各地の信徒の生活を立て直すために、信徒たちに伝えていったものなのです。

 その中でも有名なものは、出津教会の建設です。現在も、出津教会や外海町には、ド・ロ神父様をしのぶ多くの貴重な品々が大切に保管されています。
 特に、外海の「ド・ロ記念館」を訪問することをお勧めいたします。本書を片手に持ちながら、長崎のド・ロ神父様の神と人々を愛して捧げたその生涯を思い巡らすことは、ご自分の信仰生活のためにも、きっとお役に立つことでしょう。

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