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エコプロダクツ2007 記念シンポジウム(1)
「1人、1日、1kgCO2削減をすべての人が取り組むために」

2008/01/14

昨年12月13日~15日に、東京ビッグサイトで開催された「地球と私のためのエコスタイルフェ“第9回エコプロダクツ2007”」の中で、13日午後に開催された「記念シンポジウム」の基調講演とパネル討論を、2回に分けてご紹介します。


エコプロダクツ2007 エコプロダクツ2007

記念シンポジウム「1人、1日、1kgCO2削減をすべての人が取り組むために」

基調講演:「環境イノベーションの時代」
             富士通株式会社 代表取締役 秋草直之氏

安倍前首相が、「2050年に、CO2を現在の半分にしませんか」と提案し、大きな反響を得ました。日本は、環境問題を、企業のためにやろうとポジティブにとらえられています。しかしまだまだリアクティブ(反動的)な人が多く、役所から言われたからやっているというところもあります。企業はコストを取るのか、バリュー(value)を取るのかが問われています。

2007年12月3日、インドネシアで「気候変動枠組み条約締結国会合」が開催されました。今年は1月1日に京都議定書の第1約束期間が始まり、5月には神戸でG8環境相会議が、7月にはG8洞爺湖サミットが開かれます。今や、環境対応がバリューになる時代で、「環境対応」では商品は売れません。企業の商標になる時代です。

ICT(アイ・シー・ティー 情報通信技術)産業での環境の負担は、今のところ大きくはありませんが成長産業であり、今後負担を高めることになるでしょう。今、大きな工場は日本にはなく、ほとんどが中国に行っています。

運輸部門でのCO2削減はどうなっているのでしょう。エコ化にはICTが絡んでいます。ITSが実現する、環境に優しい車社会を実現しようとしている。たとえば、ハイブリットカーの47%が、半導体と電子部品を含めたエレクトロニクスでできています。車は、今やメカではなくなっているのです。

家電はどうでしょう。ビデオレコーダーは73.6%の電力が削減されています。これは、半導体の進歩の影響です。どのくらい貢献できているでしょうか、これは計測できないといけません。デジタルタコグラフによって、エコドライブを実現しましょう。今のトラックにはこのデジタルタコグラフが付いていて、これによって運転手の動きが見えてきます。エネルギーを使わない運転が求められています。現在、多くの人はブレーキをかけすぎています。つまり優しくない運転をしているのだ。

2011年に、数千万台のテレビが廃棄されますが、その対応はどうするのでしょうか? 企業はがんばっていますが、オフィス、家庭はまだまだです。家庭の中のエネルギーは、日本ではすごい量になっています。家庭内のエネルギーをどうするかが問題です。100台のパソコンを夜中つけっぱなし……という状態から、スイッチを消すと、2.5tのCO2削減になります。効果的だと思いませんか。

面積の小さい日本は、CO2の吸収量が小さいのです。かつては、鎮守の森というのもがありました。しかし、今はほとんどありません。CO2を吸収してくれる森を作る必要があります。

社会のサステナビリティ(sustainability 持続可能性)のためには、
    ①企業の努力
    ②社会的な推進性
    ③生活者一人ひとりの環境意識
 の3つが大切です。一人ひとりの環境意識が地球を変えるです。

 

テレビでも、エコ対策について取り上げているCMが多くなりました。「こういうことをすればこれだけのCO2が削減できます」という具合です。エコ対策をしているかどうかが、企業の価値をアップします。「一人ひとりの環境意識が地球を変える」を日々意識して、できることから少しずつ、わたしもエコ対策をしていきたいと思います。

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