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聖書を読もう!

復活節 第3木曜日

使徒言行録 10.1~33

10章

1 さて、カイサリアにコルネリウスという人がいた。「イタリア隊」と呼ばれる部隊の百人隊長で、

2 信仰心あつく、一家そろって神を畏れ、民に多くの施しをし、絶えず神に祈っていた。

3 ある日の午後三時ごろ、コルネリウスは、神の天使が入って来て「コルネリウス」と呼びかけるのを、幻ではっきりと見た。

4 彼は天使を見つめていたが、怖くなって、「主よ、何でしょうか」と言った。すると、天使は言った。「あなたの祈りと施しは、神の前に届き、覚えられた。

5 今、ヤッファへ人を送って、ペトロと呼ばれるシモンを招きなさい。

6 その人は、革なめし職人シモンという人の客になっている。シモンの家は海岸にある。」

7 天使がこう話して立ち去ると、コルネリウスは二人の召し使いと、側近の部下で信仰心のあつい一人の兵士とを呼び、

8 すべてのことを話してヤッファに送った。

9 翌日、この三人が旅をしてヤッファの町に近づいたころ、ペトロは祈るため屋上に上がった。昼の十二時ごろである。

10 彼は空腹を覚え、何か食べたいと思った。人々が食事の準備をしているうちに、ペトロは我を忘れたようになり、

11 天が開き、大きな布のような入れ物が、四隅でつるされて、地上に下りて来るのを見た。

12 その中には、あらゆる獣、地を這うもの、空の鳥が入っていた。

13 そして、「ペトロよ、身を起こし、屠って食べなさい」と言う声がした。

14 しかし、ペトロは言った。「主よ、とんでもないことです。清くない物、汚れた物は何一つ食べたことがありません。」

15 すると、また声が聞こえてきた。「神が清めた物を、清くないなどと、あなたは言ってはならない。」

16 こういうことが三度あり、その入れ物は急に天に引き上げられた。

17 ペトロが、今見た幻はいったい何だろうかと、ひとりで思案に暮れていると、コルネリウスから差し向けられた人々が、シモンの家を探し当てて門口に立ち、

18 声をかけて、「ペトロと呼ばれるシモンという方が、ここに泊まっておられますか」と尋ねた。

19 ペトロがなおも幻について考え込んでいると、“霊”がこう言った。「三人の者があなたを探しに来ている。

20 立って下に行き、ためらわないで一緒に出発しなさい。わたしがあの者たちをよこしたのだ。」

21 ペトロは、その人々のところへ降りて行って、「あなたがたが探しているのは、このわたしです。どうして、ここへ来られたのですか」と言った。

22 すると、彼らは言った。「百人隊長のコルネリウスは、正しい人で神を畏れ、すべてのユダヤ人に評判の良い人ですが、あなたを家に招いて話を聞くようにと、聖なる天使からお告げを受けたのです。」

23 それで、ペトロはその人たちを迎え入れ、泊まらせた。翌日、ペトロはそこをたち、彼らと出かけた。ヤッファの兄弟も何人か一緒に行った。

24 次の日、一行はカイサリアに到着した。コルネリウスは親類や親しい友人を呼び集めて待っていた。

25 ペトロが来ると、コルネリウスは迎えに出て、足もとにひれ伏して拝んだ。

26 ペトロは彼を起こして言った。「お立ちください。わたしもただの人間です。」

27 そして、話しながら家に入ってみると、大勢の人が集まっていたので、

28 彼らに言った。「あなたがたもご存じのとおり、ユダヤ人が外国人と交際したり、外国人を訪問したりすることは、律法で禁じられています。けれども、神はわたしに、どんな人をも清くない者とか、汚れている者とか言ってはならないと、お示しになりました。

29 それで、お招きを受けたとき、すぐ来たのです。お尋ねしますが、なぜ招いてくださったのですか。」

30 すると、コルネリウスが言った。「四日前の今ごろのことです。わたしが家で午後三時の祈りをしていますと、輝く服を着た人がわたしの前に立って、

31 言うのです。『コルネリウス、あなたの祈りは聞き入れられ、あなたの施しは神の前で覚えられた。

32 ヤッファに人を送って、ペトロと呼ばれるシモンを招きなさい。その人は、海岸にある革なめし職人シモンの家に泊まっている。』

33 それで、早速あなたのところに人を送ったのです。よくおいでくださいました。今わたしたちは皆、主があなたにお命じになったことを残らず聞こうとして、神の前にいるのです。」

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