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私の薦めるこの一冊
ローマ書の福音 ~新約聖書講解集~
- 著者:織田昭
- 定価:本体3,800円+税
- A5判 並製 482ページ
- ISBN978-4-902211-22-1 C3016
- 発行:教友社
先月の末に、教皇ベネディクト16世は、来年の6月28日から再来年の6月29日までを「聖パウロの年」にいたしますという宣言を出されました。そして、来年の6月までは、「聖パウロ年」の準備をしてください、と言われました。
個人的に、さて、私はどんな準備をして来年の年を迎えようかと悩んでいる方に、この本は格好のものと言えます。
この本のタイトルになっている「ローマ書」とは、正式には「ローマの信徒への手紙」と呼ばれている、新約聖書の中の聖パウロの書いた書簡の最初に置かれたものです。
「ローマ書の福音?」 「福音は福音書に書いてあることをさすのではありませんか?」という声が聞こえてきそうですが、「福音」とは「イエス・キリストのよい知らせ」ですから、「ローマ書の中で、聖パウロが伝えるイエス・キリストの喜ばしい知らせ」という意味で書かれている本です。
よく、「ローマ書は難解だ」と言われますが、本書は長年、大阪の聖書学院で聖書の講義をなさっていた織田牧師さんが、52回の講話という形式で書かれ、聖書の章と節を追って、順序よく説明されています。
その説明の中で、パウロが使う重要な言葉の説明をしてくださっているのもうれしいことです。
豊富な聖書学の知識とギリシア語の原典にあたりながら、しかも、やさしいたとえを使って話してくださる本書を読むと、「ローマ書は、言われているほど難しいものではない」ときっと思われることでしょう。