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私の薦めるこの一冊
あこがれと涙とほほえみと
- 著者:今道友信
- 定価:本体1,300円+税
- 四六判 並製 200ページ
- ISBN978-4-902211-31-3 C3016
- 発行:教友社
本書は、キリスト教放送局日本FEBCで放送され、好評を博した番組を修正加筆して、1冊の本として誕生したものです。
この本のタイトルは、著者の「この世で時々苦しむ人間としての私にも、すばらしい無限の愛に満ちておられる神が、……あこがれの対象としていらっしゃる」こと、さらに、「自分が悲しいときに泣くことができる。『涙』を流すことができる」、また「人間がそういう存在だということを知ったときに、どこかで安堵する『ほほえみ』も出てきます」という言葉がよく表しているように、「あこがれと涙とほほえみ」の繰り返しである信仰についてラジオで話されたものです。
本書は、日本を代表する哲学者であり、世界的に著名な著者の30冊目の著書にあたるそうです。専門の哲学ではなく、著者のカトリック信仰の核心が、やさしく語られているエッセイ集です。
著者のこれまでの誠実な、謙虚な歩みが彷彿としてくる内容と、美しい日本語で書かれた文章が相まって、納められた7つのそれぞれのお話が、静かに、読者の心に語りかけてきます。
著者は、今の世の中に「あこがれと涙とほほえみ」こそ、いちばん大切にされなければならないものだと指摘なさっています。この言葉を、私たちもかみしめたいものです。
本当に大切な者は何かを考えさせてくれる良書です。