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私の薦めるこの一冊
着床前の段階のヒト胚~科学的側面と生命倫理学的考察~
- 著者:教皇庁生命アカデミー
- 訳者:秋葉悦子
- 定価:本体1,200円+税
- 四六判 並製 56ページ
- ISBN978-4-87750-141-9 C0016
- 発行:カトリック中央協議会
出生前の人の生命について、70年代から、現在に至るまで、科学的な側面から、倫理的な側面から、法的な側面から、活発な議論が展開されてきました。
70年代は、主として、妊娠中絶の問題について。
80年代以降は、人工授精の利用問題について。
近年では、胚性幹細胞を使用する問題について。
本書は、2003年の教皇庁生命アカデミー総会において、「着床前の段階のヒト胚」をテーマに、世界43カ国のアカデミー会員が集まり、学術会議を行ったその実りとして刊行されたものです。
薄い本ですが、内容は濃く、科学的側面として、受精のプロセスや、胚の発達、出生前診断、着床前診断などについて、専門的な立場から述べられています。
生命倫理学的考察、続いて、倫理学的・法学的考察がされています。
最後に、2004年より教皇庁生命アカデミーの客員教授である秋葉悦子さんの解説が付されています。これも、大変参考になると思います。
医学に携わるカトリック信者の方々、また、司牧者として、信徒の指導をする立場にある司祭の方々にとって、大変役立つ、貴重な文献となることでしょう。
さらに、宗教ジャーナリスト、医療ジャーナリストの方々にも、ぜひ、読んでいただきたい本です。