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私の薦めるこの一冊
ベルナデッタとロザリオ
- 著者:アンドレ・ラヴィエ
- 訳者:ヌヴェール愛徳修道会
- 定価:本体1,000円+税
- 四六判 並製 208ページ
- ISBN978-4-88626-467-1 C0016
- 発行:ドン・ボスコ社
1984年に、初版が出され、その後、絶版になっていたので、本書を待望していた読者には再版は、喜ばしい知らせです。しかし、初めて、本書に接する読者の方々には、聖女ベルナデッタの霊性に触れ、新鮮な驚きを感じられることでしょう。
ルルドでの聖母マリアのご出現という出来事が、あまりにも有名なため、しばしば、聖母マリアのご出現に立ち会う恵みをいただいた、この少女のことを忘れがちです。
確かに、ご出現後、長い間、聖女ベルナデッタの霊性に、注目する人はいませんでした。
ベルナデッタは、非常に貧しい家庭に生まれ、十分な教育すら受けることができず、読み書きもできない単純、素朴な少女でした。「私は、ロザリオの祈りしか知りませんでした」と、彼女が言っているように、知っている祈りは、「主の祈り」「聖母マリアへの祈り」そして「使徒信条」だけでした。ベルナデッタは、ロザリオを手から離したことがありませんでした。
聖母のご出現に出会った後も、彼女の霊性の根幹は、聖母が彼女に託されたメッセージとロザリオでした。あまり目立たなかったベルナデッタが、これほど霊性の面で注目をあびているのは、霊性の専門家である著者が、本書を著すことにより、人々がベルナデッタの霊性に目覚めたためだと言われています。
生涯、聖母との親しい交わりを、ロザリオの祈りで行い、修道院での孤独な隠れた生活の中でも、彼女は聖母がおっしゃった「償い」を忘れず、喘息の苦しさも命も、すべてをささげました。
本書は、単純なロザリオの祈りの深さ、広さ、さらに、聖女ベルナデッタの魅力に改めてひかれ、ルルドでのご出現をもう一度深めるために最適の本と言えるでしょう。