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私の薦めるこの一冊
フランシスカン叢書3 フランシスコ、霊性の教師
- 著者:タデエ・マトゥーラ
- 訳者:小西広志
- 定価:本体1,400円+税
- 四六判 上製 138ページ
- ISBN978-4-902211-53-5 C3016
- 発行:教友社
本書は2009年の「フランシスコ会創立800年」を記念して出版されたシリーズの3冊目です。
アシジのフランシスコは、劇的な回心の後、キリストに従おうと、清貧と愛の生活を送りました。自然を「兄弟」としてうたった「太陽の賛歌」はとても有名で、数百年たった今も多くの人に親しまれています。
彼は自らを「無知で無学な者」と言い、学問を専門的に学ぶことはありませんでした。しかし彼は仲間たちのために多くの著作を残しています。
彼の霊性の基礎にあるのは、三位一体の神、特に父なる神への賛美と、その神に創られた人間の姿です。人間は神の似姿として、素晴らしいものに創られていますが、弱さを持ち、罪を犯してしまいます。「その人間がキリストのあがないと聖霊の恵みによって、どのように神の与えるまことの幸せに至ることができるか」という問いに対する答えをフランシスコは追い求めました。著者は彼の著作をとおして、そこに流れる思想をわかりやすく説明しています。
単純な言葉で書かれたフランシスコの言葉は、時代を超えて、現代のわたしたちにも「本当の幸せとは何か」と問いかけているようです。人は皆、「幸せになりたい」という望みを持っています。フランシスコはどのような答えを見いだしていったのでしょうか。彼の霊性を知るために、ぜひお薦めしたい入門書です。