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私の薦めるこの一冊
自由人イエス~もう一つのキリスト論~
- 著者:クリスチャン・デュコック
- 訳者:竹下節子
- 定価:本体1,800円+税
- 四六判 並製 237ページ
- ISBN978-4-88626-495-4 C0016
- 発行:ドン・ボスコ社
著者であるクリスチャン・デュコック師は、ドミニコ会司祭で、有名な聖書学者です。
本書は、日本で通信教育による要理活動を始めた司祭として著名な淳心会のポール・スクルス師のご尽力で、このたび翻訳・出版されることになったものです。
翻訳は、在フランスの比較文学史家として、多くの著書を発表なさっている竹下節子氏が携わっておられます。
サブタイトルに、「もう一つのキリスト論」とあるように、これまでのキリスト論で述べられているキリストの姿と別のキリスト論を「自由」という切り口で、著者は魅力的に私たちに紹介しています。
イエスが同時代の人々からどのように見られていたか、また、イエスご自身は自分をどのように考えておられたか、ということを、歴史的イエス像を見ることによって、示しています。
しかし、単に史的イエスについて述べているのではなく、読者である私たちを、そこから人間となられた神のひとり子としてのイエスにまで導いてくれます。
本書の訳文が非常に優れているので、難しい神学書を読むようにではなく、イエスについてやさしい本を読むように読み進むことができます。
福音書をよりよく理解するために、イエスをもっとよく知るために、本書はきっと役立つことでしょう。