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私の薦めるこの一冊
神学的人間論入門~神の恵みと人間のまこと~
- 著者:光延一郎
- 定価:本体2,000円+税
- 四六判 並製 290ページ
- ISBN978-4-902211-66-5 C3016
- 発行:教友社
近年、「カトリック神学概論」に類する本は見受けなくなりました。それは、あまりに豊かな神についての神学内容を、概説ではとても述べられない、かえって各神学論の本を著すほうがよい、という神学界の流れだそうです。
本書は、カトリック神学の中の「神学的人間論」を取り上げたものです。
第二バチカン公会議までは、神学は、「原罪論」「創造論」「終末論」「恩恵論」「マリア論」などの分類されて教えられていましたが、これらの各神学論は、別個のものではなく、深いつながりがあることから、「罪」「創造」「恩恵」を中心に、「神学的人間論」で扱われるようになってきました。
本書は、上智大学神学部教授であるイエズス会の司祭である著者が、救いの歴史の観点から、創造、原罪、救済、終末について「福音宣教」誌に連載したものを、加筆し出版されたものです。
本書のタイトルに「入門」と付いているように、堅苦しい神学書ではなく、現代社会の流れの中で起きる事例なども取り上げながら、読者に分かりやすく語りかけています。
現代の新しい神学の潮流も感じさせながら、読者をマリアにまで導いていきます。マリアは、神の恵みを生き抜かれた目標として、私たちに示されています。