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なぜ聖書は奇跡物語をかたるのか 雨宮慧聖書講話集Ⅰ

『なぜ聖書は奇跡物語をかたるのか 雨宮慧聖書講話集Ⅰ』表紙

  • 著者:雨宮 慧
  • 定価:本体1,200円+税
  • 四六判 並製 154ページ
  • ISBN978-4-902211-70-2  C3016
  • 発行:教友社


約30年前、東京の多摩地区では、若い司祭や青年たちが集まり、聖書の研究会を熱心に開き、その講演内容を冊子にして、各自で深めていたという話を聞き、地方に住んでいた信者たちはうらやましく思っていました。
 本書は、その時の講師であった雨宮神父が4回連続で話された「なぜ聖書は奇跡物語を語るのか」をもとに、加筆され出版されたものです。

 第1講は、「聖書という本」から始めらます。聖書は、単なる歴史書ではなく、イエスの復活を体験した使徒たちの目を通して描かれたものです。ですから、出来事そのものよりも、その意味を明らかに伝えることに、主眼が置かれています。

 第2講は、「自然奇跡」に分類できる奇跡の中から、旧約聖書と新約聖書に共通して用いられている「通り過ぎる」という言葉を取り上げ、さらにマルコ6章を例にとりながら、自然奇跡は、イエスに対する信仰告白に力点が置かれていることが語られています。

 第3講は、「癒しの奇跡」です。癒しの奇跡はある法則をもって書かれており、神の国の到来の「しるし」として、これらの奇跡が行われています。

 第4講は、「悪霊追放」の奇跡です。現代人には、いちばん理解しにくい奇跡かもしれません。
 ここでは、「悪霊」を「悪魔」とか、人間の存在と別個にある「悪」ではなく、人間の意志や行為に付着している「悪」と考えるという示唆が与えられています。私たちが、善いことをしようとするとき、それに反対する自分の内にある力など、人間を抑圧するすべての悪から解放するものとして、イエスのなさった奇跡を受け取ることができます。

 ぜひ、多くのかたに読んでいただきたいものです。同じ著者の講話集が続いて出されることを期待したいと思います。

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   『なぜ聖書は奇跡物語をかたるのか 雨宮慧聖書講話集Ⅰ』

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