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私の薦めるこの一冊
使徒的勧告 主のことば
- 著者:教皇ベネディクト16世
- 訳者:カトリック中央協議会 司教協議会秘書室研究企画
- 定価:本体1,200円+税
- 四六判 上製 240ページ
- ISBN978-4-87750-168-6 C0016
- 発行:カトリック中央協議会
2008年10月5日から26日までバチカンで開催された、「世界代表司教会議(シノドス)」は、「教会生活と宣教における神のことば」というテーマで話し合われました。
このシノドスは、教皇ベネディクト16世が開催した最初のシノドスでした。
第2バチカン公会議の後、その時々に必要なテーマで話し合う司教たちの会議の必要性から、シノドスが開かれるようになりました。2008年のシノドスは、4年ごとに開催される定例のもので、第12回でした。
意外に思われるかもしれませんが、「聖書」がテーマとして取り上げられたのは、今回が初のことでした。
このシノドスに出席した司教たちは、エマオの弟子たちが体験したように、その「心は燃えていたではないか」というような体験、また聖霊降臨のような恵みに満ちた日々を送られたそうです。
全体は3部に分かれており、第1部は「神のことば」。
語られる神、その神に応答する人間、そして、聖書解釈の第1の場である教会がどのように聖書を解釈してきたかが述べられています。
第2部は「教会におけるみことば」。
ここでは、特に典礼における神のことばと、教会生活における神のことばが取り扱われています。聖体祭儀のときは言うに及ばず、ゆるしの秘跡、病者の塗油の秘跡、「教会の祈り」、みことばと沈黙など、多岐にわたっています。
第3部は「世のためのみことば」。
宣教の使命を持つ教会、神のことばと世とのかかわり、神のことばと文化、諸宗教との対話における神のことばなどが説かれています。
文章は少し硬く感じるかもしれませんが、キリスト者として聖書を読むために、また、神のもことばを生きるために、多くのことを教えてくれるものです。
ぜひ、すべての信者に読んでいただきたいと思います。