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私の薦めるこの一冊
殉教者シドッティ 新井白石と江戸キリシタン屋敷-研究と戯曲-
- 著者:クロドヴェオ・タシナリ
- 定価:本体900円+税
- B6判 並製 182ページ
- ISBN978-4-88626-531-9 C0016
- 発行:ドン・ボスコ社
今年の1月、99歳で神の御許に召された、高名なサレジオ会司祭タシナリ師が、1941年に出版されていたものを改訂・復刊されたのが、本書です。
今まで、本書が出版されなかったのが不思議な感じがします。本書の存在が、一般には知られていなかったからなのでしょう。
本書の約半分は、「殉教者シドッティを訪ねて」と題した研究結果です。
タシナリ神父が、チマッティ神父に励まされて、研究を続け、実際にキリシタン屋敷跡を訪ね、文献をさぐり、書き上げた貴重名文書は、今、復活し、私たちが手にすることができるようになりました。
その上、この文書には、タナシリ神父の時代には残存していた遺跡などが、現在はどうなっているかも調べられて、書き添えられています。
江戸のキリシタン遺跡の巡礼に、貴重な資料が増えたことは、喜ばしいことです。
本書の後半部分は、戯曲「殉教者シドッティ」となっています。4幕ものですが、1幕、2幕は、シドッティ神父の渡来と捕縛、3幕はキリシタン屋敷での新井白石との対話、第4幕は、タシナリ神父の研究成果による史実をもとにした場面となっています。