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私の薦めるこの一冊
3・11を生きる 恐れるな
- 著者：晴佐久 昌英
- 定価：本体800円＋税
- 四六判 並製 78ページ
- ISBN978-4-8184-0823-4 C0036
- 発行：TOMOセレクト（日本キリスト教団出版局）
3・11後、晴佐久神父は、何度も被災地を訪ね、被災者の方々と出会い、力づけてこられました。
不思議なことに、晴佐久神父の行くところ、どこでも、みんなが勇気づけられたり、明るい雰囲気になります。この影響力はすごいものです。
本書は、3・11後、新生釜石教会と、奥羽教区教会婦人会連合、で行われた3回の講演会をまとめたもの。最後には、その講演会での質疑応答の一部が収録されています。
「恐れるな」という本書のタイトルは、本書の全体を流れている著者の生き方を表しています。
「もう、だいじょうぶ。恐れることはない。神はあなたを愛している。あなたは必ず救われる」という福音宣言を晴佐久神父は、どこででもなさいます。このご自分が確信をもって、言われる言葉は力があり、人々の心に宣言として伝わっていくのです。
愛する人が目の前で流されていくのを助けることができなかった悲しみと痛みを抱えている被災地の人々、一瞬のうちに、自宅も思い出もすべてを失った被災者の方々、こういう人々を前にして、「恐れるな」「神が共にいてくださる」「神が創造してくださる」「神はあなたを愛しておられる」と、今日も働く神に気づかせ、前進する力を、明るい心を取り戻させる晴佐久神父のお話は、ぜひ、読んで感じてくださいというよりほかにすべがない気がします。
実際の講演会、礼拝に参加できるのが、一番望ましいのですが、本書によって、その一端を味わっていただきたいと思います。