home>シスターのお薦め>私の薦めるこの一冊> 使徒信条を詠む
私の薦めるこの一冊
使徒信条を詠む~キリスト教信仰の意味と展望~
- 著者:阿部 仲麻呂
- 定価:本体2,100円+税
- A5判 並製 468ページ
- ISBN978-4-907991-04-3 C3016
- 教友社
洗礼を希望する志願者が、最初に受ける式は「入門式」、その時授与されるのは「主の祈り」です。その次に「志願式」があり、その時「使徒信条」が授けられます。
キリスト者が信じていることは、これなのです、そして、これからあなたが信じていくことはこれです、と示されるのです。
本書は、キリスト教信仰の要であるこの「使徒信条」を理解しやすく、著者の体験を交えながら、わかりやすく説かれています。
本書のタイトルである「詠む」という言葉が、「使徒信条」という言葉にそぐわないと感じたのですが、読んでみて納得しました。著者が書いておられるように、「キリスト者の信仰宣言の祈りの言葉をかみしめながらも心の想いを詠み味わい深さが日本人の美意識にもしっくりくると考え」られたからなのだと感動しました。
Ⅰは、前提・主題と方法論・背景――「信仰年」に「使徒信条」を理解し直す。
Ⅱは、「使徒信条」の解釈――三位一体の神と出会う人間の救い(キリスト教信仰の意味)
Ⅲは、現代的可能性――「使徒信条」を生きる(キリスト教信仰の展望)
というふうに組み立てられています。
著者の阿部仲麻呂師は、現代日本のカトリック教会の神学者として、神学の面で教会を牽引力をもって導いておられるサレジオ会の司祭です。
堅固な神学の基盤に立ち、しかも、それをわかりやすく語るのは、1つのタレントです。
番外篇として、本書の約3分の1を占めている補足、および付録部分にもぜひお目通しください。