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明治の東海道を歩いた宣教師 テストヴィド神父書簡集

『明治の東海道を歩いた宣教師 テストヴィド神父書簡集』表紙


  • 著者:中島 昭子
  • 定価:本体1,200円+税
  • A5判 並製  245ページ
  • ISBN978-4-88626-621-7 C0016
  • 発行:ドン・ボスコ社

キリシタン禁令の高札が撤去された1873年(明治6年)、プティジャン司教は、すぐにパリ外国宣教会の香港事務所の責任者であったオズーフ神父に、「すぐに司祭15名と資金を送ってほしい」と電報を打った。この要望に応えて送られた司祭たちの1人がテストヴィド神父であった。彼は高札が撤去された同じ年の6月に司祭叙階を受け、7月に船で出発し、8月に横浜に着いた。

 本書は、日本の再宣教の年からの歴史的事実を踏まえ、テストヴィド神父の残された18の手紙をもとに書かれている。 明治時代のパリ外国宣教師たちは、当時、乗り物はなく、自分の足が頼りであった。テストヴィド神父も例外ではなく、神奈川県全域を歩きまわり、キリストの福音をのべ伝え、洗礼を授け、教会を設立し、次いで、静岡、愛知、岐阜などの東海道を巡り、宣教し、洗礼を授けていた。

 特に、5章はテストヴィド神父が箱根を巡回中、1人のハンセン病にかかった女性と出会ったことをきっかけに、神山復生病院の設立にまで及び、日本のハンセン病患者の最初の病院を建てることになった。それから帰天までを描いている。

 最後の6章は、彼の思い出や、その後について書かれている。

 明治時代の宣教師の苦労、どんな方法で宣教していたかなど、大変興味深い。現在の横浜教区、東京教区の小教区の多くがこの明治時代の「歩く宣教師」のお陰をいかに被っているかがよくわかる。

 また、ハンセン病にかかった方々のなめた苦しい歴史を知るたびに、テストヴィド神父の偉大な歩みをもっと知りたいと思う。

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