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教会カレンダー

主の公現

第1朗読 イザヤ書 60章1~6節

第2朗読 エフェソの信徒への手紙 3章2,3b,5~6節

福音朗読 マタイによる福音書 2章1~12節

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今日教会は、「主の公現(こうげん)」の祭日を祝います。

「主の公現」の祭日とは、神の栄光がキリストをとおして、すべての人に現れたことを祝う日です。キリストの降誕によって、神が私たち人類と共におられることが明らかにされます。それは闇の中に光がさしこむような出来事でした。神に希望をおく人は、その光に従って生きていきます。

公現の祭日は、はじめ、東方教会で、主の降誕、占星術の学者の来訪、洗礼、カナにおける最初の奇跡など、神の顕現を祝う日としてはじまりました。西方教会では、12月25日の主の降誕祭が成立していたので、公現は主に占星術の学者の来訪を祝うものとして取り入れられました。

神の栄光がキリストにおいて現れ、すべての人におよぶ救いの光が輝きはじめていることを賛美する公現の祭日は、4世紀以来ずっと教会で大切にされてきた日です。

教会カレンダーでは、この日を出発点として神の現れをさまざまな形で展開していきますが、今日は馬小屋の幼子イエスに神を見る日です。
  あなたはそこに何をみますか。

主の公現の祭日には、ABC年とも同じ朗読箇所が読まれます。

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第一朗読では、イザヤ書が読まれます。
  今日読まれる箇所は、第3イザヤ書とも呼ばれ、バビロンの捕囚(ほしゅう)から帰国した民に向かって預言されたものです。

捕囚から帰った民にイザヤは「神の栄光の輝き」を伝えて、民を力づけました。神のおられるところには、神の輝きが照り映えるのです。

「あなたの上には主が輝き出で、主の栄光はあなたの上に現れる」。
  この言葉は、どれほどイスラエルの民の心にしみこみ、大きな希望の火を点じたことでしょうか。

根底から揺らぐような危機の中にあっても、預言者は現実から目を背けず、そのただ中におられる神について語り、神により頼んだのです。真の神の現存が輝きが出るところに人々は光を求めていくのです。

今日の第1朗読は、「シェバの人々は皆、黄金と乳香を携えて来る。こうして、主の栄誉が宣べ伝えられる」と閉じます。この預言の成就が、今日の福音で述べられています。

闇と思えるような時にこそ、真の光を求める者でありたいです。

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第2朗読で、パウロは、自分の使命の源を説明し、救いの神秘の内容を明らかにしています。パウロは「秘められた計画」という表現で、神の現れを語ります。

パウロは、公現-神の現れが単に過去の出来事ではなく、現在の出来事、教会の使命において実現していく出来事でもあると伝えています。

この公現は、パウロの宣教により広められていきます。福音を異邦人に伝える派遣を受けたパウロは、福音に仕える身になったことが恵みであると感謝しています。

今日の最後の言葉を深く味わうのは、今日の祭日にふさわしいことです。
   すなわち、異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、
   約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、
   同じ体に属する者、同じ約束にあずかる者となるということです。

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福音は、マタイが読まれます。今日読まれるエピソードは、マタイがイエス・キリストの神秘をどのように見、受け取っていたかを示すものです。

第1朗読が、エルサレムの側からみた「諸国の民の参集」の預言であるのに対して、福音書では、占星術の学者が代表する諸国の側からみた、エルサレム巡礼が記されています。

マタイもルカ同様、イエスの顕現がまずユダヤ人に、そして諸国民にであると告げます。ルカの場合には、幼子イエスのもとに来たのは羊飼いでした。

マタイで述べられている幼子を拝みにきた占星術の学者たち3人は、信仰の旅人としてキリスト者の先駆けとなりました。諸国の民が神のもとに集う、という救いの時への預言がここに実現しはじめます。

占星術の学者たちは、「ユダヤ人の王」の誕生を示す星を見て、東方から出発します。「星」が大人物の誕生を示すということは、当時の世界に広く行き渡っていた考えでした。この星に導かれてエルサレムに着くと、彼らは聖書に導かれます。

「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。『ユダの地、ベツレヘムよ、お前はユダの指導者たちの中で 決していちばん小さいものではない。お前から指導者が現れ、わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」

占星術の学者たちの「礼拝」や、預言どおりの「贈り物」が贈られたことが記されています。

マタイは、3人の占星術の学者たちに示される信仰の深さを印象づけながら、イエスがイスラエルの預言を成就する王、異邦の民の救い主であることを告げています。

同時に、エルサレム王ヘロデのたくらみも描かれており、そこに受難の道を歩むキリストの姿が予告されています。

星に導かれ 苦労多い長い旅をした占星術の学者たちが、見つけた「救い主である王」は、宮殿の中ではなく、寒村の馬小屋の中にいるイエスでした。
  このイエスにかれらは贈り物をささげたのです。

幼子イエスに贈り物をささげ、ひれ伏して拝んだのは、まさに信仰の目ではないでしょうか。

私たちにもうひとつの目、信仰の目があることを思い、神が生きていてくださることを見つける信仰の目を祈り求めたいものです。

今日の福音の箇所に3回も「拝む(ひれ伏す)」という言葉が出てきます。
 ・3人の占星術の学者たちが「拝む」ために来た(2節)
 ・ヘロデ王の言葉「拝もう」(8節)
 ・幼子を拝む(11節)
  このように繰り返される言葉は、福音のメッセージと深く関係しているからです。このような視点で福音を読んでみるのもいいでしょう。

学者たちをイエスのもとに導いた夜空の星は、心を導いてくれる光、一人ひとりの心の中に働いておられる神の光です。この光、内に輝いている光に気づき、この光に導いていただけるように、信仰の目を願いましょう。この年が真の光に導かれ、イエスとの出会いに深められる年でありますように。

「4人目の賢者」というビデオがあります。今日のような機会に、見て語り合うのもいいかもしれません。

祈り

すべての民の光である父よ、
   あなたはこの日、
   星の導きによって御ひとり子を諸国の民に示されました。
   信仰の光によって歩むわたしたちを、
   あなたの顔を仰ぎ見る日まで導いてください。
   集会祈願より

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第1朗読 イザヤ書 60章1~6節

起きよ、光を放て。
あなたを照らす光は昇り
主の栄光はあなたの上に輝く。

見よ、闇は地を覆い
暗黒が国々を包んでいる。
しかし、あなたの上には主が輝き出で
主の栄光があなたの上に現れる。

国々はあなたを照らす光に向かい
王たちは射し出でるその輝きに向かって歩む。

目を上げて、見渡すがよい。
みな集い、あなたのもとに来る。
息子たちは遠くから
娘たちは抱かれて、進んで来る。

そのとき、あなたは畏れつつも喜びに輝き
おののきつつも心は晴れやかになる。
海からの宝があなたに送られ
国々の富はあなたのもとに集まる。

らくだの大群
ミディアンとエファの若いらくだが
あなたのもとに押し寄せる。
シェバの人々は皆、黄金と乳香を携えて来る。
こうして、主の栄誉が宣べ伝えられる。

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第2朗読 エフェソの信徒への手紙 3章2,3b,5~6節

あなたがたのために神がわたしに恵みをお与えになった次第について、
あなたがたは聞いたにちがいありません。

秘められた計画が啓示によってわたしに知らされました。

この計画は、キリスト以前の時代には人の子らに知らされていませんでしたが、
今や“霊”によって、キリストの聖なる使徒たちや預言者たちに啓示されました。

すなわち、異邦人が福音によってキリスト・イエスにおいて、
約束されたものをわたしたちと一緒に受け継ぐ者、
同じ体に属する者、同じ約束にあずかる者となるということです。

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福音朗読 マタイによる福音書 2章1~12節

イエスは、ヘロデ王の時代にユダヤのベツレヘムでお生まれになった。
そのとき、占星術の学者たちが東の方からエルサレムに来て、
言った。「ユダヤ人の王としてお生まれになった方は、どこにおられますか。
わたしたちは東方でその方の星を見たので、拝みに来たのです。」

これを聞いて、ヘロデ王は不安を抱いた。
エルサレムの人々も皆、同様であった。

王は民の祭司長たちや律法学者たちを皆集めて、
メシアはどこに生まれることになっているのかと問いただした。
彼らは言った。
「ユダヤのベツレヘムです。預言者がこう書いています。

『ユダの地、ベツレヘムよ、
お前はユダの指導者たちの中で
決していちばん小さいものではない。
お前から指導者が現れ、
わたしの民イスラエルの牧者となるからである。』」

そこで、ヘロデは占星術の学者たちをひそかに呼び寄せ、
星の現れた時期を確かめた。

そして、「行って、その子のことを詳しく調べ、見つかったら知らせてくれ。
わたしも行って拝もう」と言ってベツレヘムへ送り出した。

彼らが王の言葉を聞いて出かけると、
東方で見た星が先立って進み、ついに幼子のいる場所の上に止まった。
学者たちはその星を見て喜びにあふれた。

家に入ってみると、幼子は母マリアと共におられた。
彼らはひれ伏して幼子を拝み、
宝の箱を開けて、黄金、乳香、没薬を贈り物として献げた。

ところが、「ヘロデのところへ帰るな」と夢でお告げがあったので、
別の道を通って自分たちの国へ帰って行った。

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