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聖人カレンダー
5月5日 アルルの聖ヒラリオ司教
400年-449年
アルルの聖ヒラリオ司教は、フランスの貴族の家庭に生まれ、地方の役人として有望な職に就いていた。しかし、親戚であり、後に司教となったホノラトゥスのすすめで、共に修道生活をはじめた。ホノラトゥスがフランス南東部にあるアルルの司教に叙階されたとき、ヒラリオは補佐として選ばれ、彼自身も29歳のときに司教となった。
彼は司教になってからも、修道者のように祈りと労働に励み、持ち物を売っては、貧しい人たちに施していた。才能に恵まれた、すぐれた説教家であり、質素な服装で、あらゆるところに歩いて旅をした。
当時、南部のガリア地方(現在のフランス、ベルギーなどの一部にあたる)では、マルセイユのカッシアヌスの指導を受けた修道者を中心に半ペラギウス派が広がり、レランス修道院はその拠点であった。彼らは、神は善を求める人間の意志を助けるが、神ではなく、人間がはじめの第一歩をなすと考え、ヒラリオも半ペラギウス派であったと言われている。
彼はガリア地方における裁治権を広げようと、フランス東部にあるブサンソンの司教をやめさせたが、教皇レオ1世によって取り消された。彼の残した著書『聖ホノラトゥス伝』には、ホノラトゥスの生涯と説教が描かれている。449年、49歳で亡くなった。