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聖人カレンダー
11月11日 聖マルティノ(トゥールの)司教
317年ごろ-397年
マルチノは、ローマ軍人の父がサバリア(現在のハンガリー)に駐屯したときに生まれ、イタリアで育った。15歳のときローマ騎兵となり、フランスに派遣された。ある大雪の日に、凍えている貧者に出会い、着ていたマントを二つに裂き与えた。その夜、切れたマントをまとったイエスが夢に現れ「あなたがマントを与えた男こそ、この私である」と言われたという。334年に洗礼を受け、退役の決心をし、ポワチエの司教聖ヒラリオと出会い、彼の指導のもとで修道生活を始めた。360年ごろガリアに行き、リギュジェにヨーロッパ最初の修道院を創設し、多くの弟子とともに祈りと労働と宣教に力を尽くした。
370年にツールの司教に任命されるが、修道生活を続け、80人ほどの同志とともにマルムティエに住んだ。この修道運動は各地に広がり、マルチノが定めた祈り、労働などの規則は、後年聖ベネディクトの会則の手本とされた。彼は、司教として各地を宣教して巡り、病人を癒し、政治の乱れを正すことなどに力を尽くした。
当時、教会は殉教者だけを聖人として認めていたが、殉教者ではない聖人として初めて認められたのが、マルチノである。ヨーロッパでは、彼は親しまれているため、人の名前をはじめ教会、学校などにマルティン、マルタン、マルティーノというように、その名をつけたものが多い。フランスの保護の聖人とされている。