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聖人カレンダー
12月14日 十字架の聖ヨハネ司祭教会博士
1542年-1591年
ヨハネは、スペイン、アビラの近くで生まれた。21歳のときカルメル修道会に入り、司祭となった。当時カルメル会は世俗主義が入り、創立当初の精神を失っていた。
ヨハネは、1567年に女子カルメル会の改革にあたっていたアビラの聖テレジア(10.15)と出会い、ともに会の改革に力を尽くした。翌年、改革派最初の男子修道院「男子跣足カルメル会」を創設した。
1577年に反改革派に捕えられてトレドに幽閉されたが、翌年に脱走し、そのころから詩作と著述を始めた。『カルメル山登攀』、『霊魂の暗夜』は、獄中の体験をもとにして書かれたといわれる。
彼は、真の聖性はキリストのために苦しむこと、自分に打ち勝つことであると説いた。その後もヨハネは修道会の改革に奔走し、1581年に教皇の認可を得たが、テレジアの死後、改革派の中でも意見の違いがあり、1591年に役職を解かれ、病の後に亡くなった。
ヨハネは、詩人としても名高く、先に挙げた作品をはじめ、『霊の賛歌』など、スペイン文学史上珠玉の名作と称されている。カトリック教会の最大の神秘家のひとりである。