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第91回 ゆるしと和解の秘跡
第2章 いやしの秘跡
カトリック教会の7つの秘跡のうち、入信の秘跡と呼ばれる洗礼、堅信、聖体の秘跡については、すでに学んできました。今回からは、いやしの秘跡と呼ばれる「ゆるしの秘跡」と「病者の塗油の秘跡」の2つについてお話したいと思います。
私たちは洗礼を受けることによって、神のいのちに生きるものとされました。私たちはこのすばらしい宝を、聖パウロが「土の器」と呼んだ弱い肉体の中に持っています。神の子としてのいのちを、私たちは、罪によって衰弱させてしまったり、なくしてしまうことがありえます。このような弱さをもった私たち人間をよくご存じの主は、教会の中で「いやしの秘跡」と呼ばれる「ゆるしの秘跡」で、私たちの罪をゆるし、「病者の塗油の秘跡」で力づけてくださるのです。
では、これから、少し詳しく見ていくことにいたしましょう。
第4項 ゆるしと和解の秘跡
1 この秘跡は何と呼ばれるか
「ゆるしの秘跡」は、いろいろな言葉で表現されています。それほど、豊かな恵みを私たちにもたらしてくれるものなのです。
回心の秘跡---
罪をおかし、私たちが御父から離れたとしても、秘跡の恵みによって、心を改め、御父のもとに戻る歩みを実現させてくれるものです。
悔い改めの秘跡---
ゆるしの秘跡を受けることによって、個人的にも、教会としても、回心、痛悔、償いの歩みをたどるからです。
告白の秘跡---
ゆるしの秘跡の本質的要素の1つとして、司祭の前で罪を告白しなければなりません。「告白」とは、罪人をあわれみ、いやしてくださる神を賛美するという意味も込められた言葉です。
ゆるしの秘跡---
司祭のさずけるゆるしによって、神がこの秘跡を受ける者に、「ゆるしと平和」を与えてくださいます。
和解の秘跡---
「ゆるしの秘跡」を受ける人は、和解させてくださる神の愛をいただきます。この恵みによって、罪をゆるされ、神と和解するだけでなく、人々とも和解することができるようになるのです。