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クリスマス・キャロル

クリスマスツリーの飾られた家

キャロルという言葉は、もともとはギリシア語で「歌い踊る」という意味です。  ですから、中世のはじめには、教会内に作られた まぶね(飼い葉桶で眠るイエス)のまわりを、歌いながら踊りました。それが、だんだん発展し、音楽だけが独立して、クリスマスの聖歌となっていきました。

はじめてキリストの誕生を歌った聖歌は、5世紀に作られたものです。今日のようなクリスマス・キャロルがはじめて作られたのは、13世紀のイタリア人聖フランシスコです。

聖フランシスコは、キリストの生誕を、福音書のメッセージを歌詞にして、その喜びをこめて歌にしました。これが、ヨーロッパ中に広まりました。

クリスマス・キャロルの特徴は、難しい教義ではなく、キリストの生誕の喜びを、声 高らかに歌う、とてもポピュラーなものであるということです。


数あるキャロルの中で、最も人々に知られているのは、「きよしこの夜(サイレント・ナイト)」でしょう。この歌の誕生には、こんな物語がありました。

1818年のクリスマスが近づいたある日、オーストリア、ザルツブルグ近郊の村オーバンドルフでのことです。この村には、聖ニコラウス教会がありました。クリスマスの準備がすっかり整った教会に、オルガン奏者が練習にやって来ました。しかし、ちっとも音がでません。ねずみが、この古いオルガンのふいごを、かじってししまっていたのです。

オルガンが壊れてしまては、クリスマス・キャロルが歌えません。そこで主任司祭にわけを話すと、ジョゼフ・モア神父はしばらく考えて、クリスマスの短い詩を書きました。それから、友だちのオルガニスト、フランツ・グルーバーに、ギターの演奏で歌えるキャロルの作曲を頼みました。

クリスマス絵本『しずかなよる』

そして、クリスマス・イブの真夜中のミサの最後に、ギターの演奏で、作曲された美しい歌が歌われました。
 これが今世界中で歌われている「きよしこの夜」です。

このお話しは、クリスマス絵本『しずかなよる』でもご紹介しています。


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