キリスト教マメ知識
聖水(Holy Water)
聖水は、司祭によって祝別された水で、これを使うすべての人に神様の祝福を呼び求めるのです。
聖堂の入り口には、この水が入った聖水盤が置かれていて、入堂するときに手を聖水に浸して十字をきる習慣があります。これは、洗礼の約束を新たにし、神に清めていただくためです。
また、聖堂を出るときにも聖水を指につけて十字を切るのは、聖堂を出てからの歩みを守ってください、いつも神様が共にいてくださいますように、との願いを込めて行います。
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復活祭などの特別なときに信徒が洗礼の約束の更新を行う際、司式司祭は聖水を灌水器に入れ、灌水棒で会衆に散水(聖水を振りかける)します。
さらに、家の祝福や車の祝別のときには、その家に住む人、また、車の場合であれば、車に乗る人を祝福して、悪から遠ざけてくださいとの願いをこめて聖なる水がかけられます。
家の祝別で部屋に聖水を振りかける司祭
葬儀のときは、柩に聖水を散水しますが、これは亡くなられた方の永遠の祝福を神に願い祈りを込めて行われます。
葬儀ミサで柩に聖水を振りかける司祭
この他にも、新しい土地、墓地、十字架やロザリオなどの信心用具などの祝福のために聖水を使う習慣があります。
家庭でも聖水を置き、夜、眠る前の子どもたちの額に、母親が聖水に指を浸して十字のしるしをする美しい習慣がヨーロッパなどに残っています。