キリスト教マメ知識
パン (bread)
麦は、パレスチナ(イスラエル)が原産だと言われています。イエスの時代、主食はパンでした。
聖書の中にも、パンは多く出てきます。
聖書では、パン=食べ物として使われています。パンは人間の物質的な要求としても使われています。
イスラエルの民が、エジプトを出て砂漠で神からいただいた「マナ」は、「天からパン」と書かれています(出エジプト 16.4 参照)。また申命記8章には、「人はパンだけで生きるのではなく、人は主の口から出るすべての言葉によって生きる」とあります。
イエスがなさった奇跡には、パンを増やした奇跡があり、ヨハネはこのイエスが与えたパンを、「新しいマンナ」と呼んでいます。
当時のパンは薄くて丸い形でした。家族が食事をともにするとき、まず家長がパンを取り、祈りを唱えてそれを裂き、みんなに配りました。
最後の晩餐(ばんさん)でも、イエスがパンを取り、賛美の祈りを唱えて、それを裂き「取って食べなさい。これはわたしの体である。(マタイ 26.26)」と言って、弟子に与えられました。
初代教会では、ミサを「パンを裂くこと」と呼んでいました。
ミサでいただく聖体は、物質的食べ物でありながら、霊的な糧でもあります。
イエスは、ご自分こそ「わたしが命のパンである(天からの真のパン)」と言われました(ヨハネ 6.35)。このパンは、神がくださった最大の贈り物をあらわすしるしでもあるのです。