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十字架のしるし(十字を切る)

カトリック信者は、聖堂に入るとき、また、お祈りするときによく、十字架のしるしをします。これは、「アーメン」とともに、いちばん簡単な信仰告白だと言われています。

初代教会の時代から、キリスト信者たちは、十字架にかけられ、死んで、葬られ、復活されたイエスを救い主として信じます。「信じています」ということを表すために、十字架のしるしをしていました。

しかし、迫害時代には、人目につかないよう、額や口、胸などに、そっと小さな十字架のしるしをしていました。そして、信者同士、互いに信仰を確かめ合い、励まし合っていたのです。キリスト教が公認されるにしたがって、今日の信者たちが教会で、大きく十字架を切って祈るようにと、大きく堂々と十字架のしるしを公にすることができるようになりました。

また、今でも信仰深い家庭ではよい習慣として残っていることとして、床についた子どもたちの額に、親が十字架のしるしをし、子どもたちは眠りにつく、ということがあるそうです。

十字架のしるしは、下記のことばを、口頭で、また心の中で唱えながらします。

十字は、右手で、額 → 胸 → 左肩 → 右肩 → 手を合わせる。

父と
父と
子と
子と
聖霊の
聖霊の
み名によって。
み名によって。
アーメン。
アーメン。

十字のしるしは、典礼では三位一体の名が唱えられるとき、秘跡や祝福を授けたり受けたりするときにします。また、司祭が祝福を与えるときにも、個人や会衆に向けて十字を切ります。


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