キリスト教マメ知識
熱心党
イエスの時代、ローマによる支配から脱するために、活発に反対運動をしていたグループです。この人びとのことを「ゼーロータイ」と呼ぶこともあります。意味は「熱心な人びと」という意味です。
紀元6年、ガリラヤでのローマへの反乱によって、「熱心党」と呼ばれる人びとのグループが生まれてきました。
彼らは、信仰の面ではファリサイ派の人びとのように熱心に律法を守るのですが、ファリサイ派の人びとが政治的な動きにかかわりなく暮らす立場をとったのに対し、自分たちの手で、神の国を実現するために、戦ってでも実現しようと思った人びとでした。
イエスの時代には、「熱心党」の人びとは、国粋主義者とはおもわれていたようですが、軍事的には、まだそれほど大きな力を持っていなかったようです。
このグループの中からシモンが、12使徒の中に加えられています。聖書には「熱心党のシモン」と書かれています。
この人びとは、次第に民衆の支持を得て、リーダーシップをとるようになり、ユダヤ戦争で中心勢力となってローマと戦い、70年にはエルサレムや最後にはマサダにおいて、壮絶な最期を遂げました。