キリスト教マメ知識
オルガン
東京カテドラル聖マリア大聖堂
現在、オルガンは、教会典礼になくてはならないものとなっています。
オルガンというと、「楽器の王様」 と言われるパイプオルガンのことを指します。下記の写真で見るようなオルガンは、リード・オルガン(足踏みオルガン)と言います。
聖パウロ女子修道会聖堂
パイプオルガンのパイプは、大別して2種類あり、一つは、共鳴管(パイプ)を空気の流れで振動させるもの、もう一つは、リード(固体の板。オルガンの場合通常金属の板でできています)の振動を共鳴管(様々な形を持ったパイプ)に共振させて音を出すものです。前者をフルー管、後者をリード管と言い、大きなオルガンはこれらの2種類のパイプの集合体です。
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教会にあるオルガンの前面にはたくさんのパイプが見えますが、これらは楽器全体が持つパイプのごく一部です。一方、リードオルガンは、リードはありますが、個々のリードの振動を共鳴させるパイプはありません。リードの共鳴は、楽器としてはリードの集合体のまわりの空間で起るだけです。
オルガンは西洋の楽器の中でも非常に歴史の古いものです。記録に残る最古のオルガンは、紀元前3世紀までさかのぼることができます。ヨーロッパでは、オルガンはキリスト教の教会とともに発展し、その豊かな伝統の上にリードオルガンが花開きました。
初期キリスト教では、典礼において楽器は使用していませんでした。しかし、9世紀になると、オルガンはベネディクト会の発展とともに大きな修道院から普及しはじめ、11世紀になると各地の修道院に設置されるようになりました。
13世紀末ころには、各地の大聖堂にオルガンが設置され、そこではオルガンは教会内の典礼にしっかりと根を下ろし、15世紀初めには、西ヨーロッパのほとんどの教会でオルガンを見ることができました。
オルガンのデザインを理解するには、ヨーロッパの建築様式に関する基礎的な知識が必要です。
オルガンの美術館」のページ:
下記のサイトには、いろいろな時代のオルガンが紹介されています。
http://pipeorgan.jp/museum/f1-j.html