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祈りのひととき
聴くための祈り
ああ主よ！
今日は一日
耳を傾けるかわりに
たくさん話しすぎました。
そのためすっかりくたびれて
枯れはて、燃えつきた気がします。
まるで今日話しておかなかったら
重大な仕事をなしとげぬままむなしく時が
過ぎてしまうかのように
たくさんしゃべりすぎました。
わたしの言葉は
そんなに重要だったのでしょうか？
聞いていたのは
わたしひとりだったのでは……？
ほんとうに！ だいいち
わたしも人の話を聴くことが
できるかどうかあやしいものです。
とりわけ言葉とならずに終わった言葉
語りはじめられたところで
わたしのせっかちが
沈黙を守り切れずに
途切らせてしまったあの言葉は
ふさわしい雰囲気を見つけ出せずに
真珠のように過ぎてしまった---
わたしが口を閉じていることができなかったばっかりに。
『弱さのなかの力』より（女子パウロ会刊）