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新世紀ルーツへの巡礼

目次

1--1 アルベリオーネ神父の生まれ育った環境

“恵みの聖母”のエピソード

恵みの聖母
恵みの聖母

A青年は、勉強に必要なものを買うためにわずかばかりのお金を持っていました。それは、非常に貧しい彼の両親からもらったものでした。

近所に、信徒たちがろうそくをたくさんささげる習慣のある聖堂がありました。そこの聖堂係は、この習慣を非常に大切にしており、信徒たちにこれをするようにたびたび勧め、道を歩いている時も、信徒たちを呼びとめるほどでした。

ある日、この聖堂係は、A青年に会い、明日のろうそく代が何もないから一本でもささげるようにと勧めました。聖マリアに対する深い信頼をもって、毎日この聖堂で祈っていたA青年は、心に動揺を覚え、マリアのインスピレーションを感じたのでした。ポケットにあるお金は必要であり、自分は貧しい者であっても、心の中でこう言ったのでした。「私からこれを求めておられる聖マリアご自身が、きっと私の必要についても考えてくださるでしょう」と。

天の御母は、その子の信頼を見て、その願いを聞き入れてくださいました。彼は、持っていたお金を聖堂係に渡すと、心に大きな慰めを感じ、物的にもきっと豊かに助けられるに違いないとの強い確信が湧いてくるのを感じたのでした。

それから叔父の家を訪問しました。すると非常に優しく迎えられ、叔父は家族のことをいろいろと尋ねました。叔父は、A青年の父親が長い間病気で床に臥(ふ)し、そのために出費もかさんで、家族が非常に貧しい生活を送っていることを知りました。そして100リラを取り出しA青年に渡し、もっと状況が悪くなった時には知らせるように、そうすればもっと援助しようと約束してくれました。

A青年は叔父にお礼を言うと、すぐに聖マリアのもとに駆けて行きました。そこにはまだ、彼がささげたろうそくが輝いていました。

この叔父は、その日まで、家庭間の問題でこのA青年の家族と疎遠になっていたのですが、その時から全くうって変わって、今でも毎年(その時から3年経っていました)、A青年の家族を援助しています。現在、大学2年であるこのA青年は、これが、明らかに聖マリアの恵みであると考え、つねに聖母に感謝をささげています。


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