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聖パウロ修道会来日25周年に送られたアルベリオーネ神父の書簡
私は、25年前、聖パウロの子らを、極東の国へ派遣することに決心しました。彼らが渡日してからのすべての私への報告は、日本人が賢明で、真・善・美を愛する国民であると語っていました。したがって、日本そのものが、真の宗教、諸徳をもって飾られた宗教、霊と実をもって神を礼拝する宗教、すなわち、キリスト教の布教に非常に適している国であると思われました。またその結果、日本は聖パウロ会の使徒職に適した畑であるとも思われました。
1934年12月、先ず、パウロ・マルチェリーノ神父とロレンツォ・ベルテロ神父が日本に到着しました。ついで、パガニーニ神父・ボアノ神父・キエザ神父、および「弟子会員」(修道士のこと)のミケーレ・トラボリーニがつづき、ほかの人々も次々と日本に渡って行きました。かれらは、ただ信仰と希望、神と人にたいする愛によってみちびかれ、支えられたのです。かれらは、修道生活および、あらゆる人々に対して迅速効果的な現代的手段による使徒職を同時に行う聖パウロのような使命をもっていました。その使命には多くの困難が伴っていたとはいえ、いたるところで非常に歓迎されました。
師父聖パウロは、日本に多くの寛大な魂を準備しておられました。今、私はここに、桑島神父、前田神父、池田神父、山野修道士、金修道士、夫津木修道士、および4人の弟子会員を思い出します。そのほか神学生のグループも思い浮かべます。そのうち3人は現在このローマで 勉強しています。現在日本管区は3つの修道院をもっています。すなわち、若葉修道院、赤坂修道院、福岡修道院です。
日本においては多くの、カトリック信徒も、そうでない人も、かつてパウロ・マルチェリーノ神父が多くの犠牲を払って推進した放送事業のことを知っていることでしょう。出版・映画による布教事業は常に人びとに、道・真理・いのちである師キリストを知らせることに努力しており、今日、よき実を結びつつあります。
その後、聖パウロ会と同じ精神をもった「聖パウロ女子修道会」の会員たちが日本に渡りました。かれらは非常に発展し、今や、東京、福岡、大阪、名古屋、神戸、仙台、高松、長崎などにその修道院をもっています。ついでまた、聖体礼拝、典礼と司祭への奉仕のうちにその修道生活を行う「師イエズス修道女会」の会員たちが渡日しました。
彼女たちは、東京と福岡に修道院をもっています。
すべての聖パウロの家族は、……聖パウロの精神によって養われ、成長し、常によき実を結ぶ木であることを喜んでおり、あなた方日本人の司祭や修道士、修道女たちが、その愛する同胞たちに、イエス・キリストをよりよく与えるだろうと大いに期待しています。
現在聖パウロが生きていれば、必ず東洋におもむき、日本を特別の愛の瞳をもって見つめたことでしょう。
私は、毎日、日本における聖パウロ家族のために祈っています。私はあなたがたの使命が、いかに多くの犠牲を要するかを知っています。またそれにもかかわらずあなた方がいかに寛大であるかをも知っています。今 行われている使徒職は広大であり、その成果は、カトリック界のみでなく、広く一般の人びとのうちにおいてさえ注目されています。
私は、ローマから毎日あなた方に祝福を送っています。そしてこれは、夕べに私が行う最後の業です。
25年間に、今日見るように発展したのであれば、これからの希望と計画は、いっそうよく実現されるにちがいありません。決して力を落としてはいけません。
最初の苦難は、非常に難しいものです。非常に難しいけれども、功徳も多いのです。ですから、聖師イエスに対する認識をいっそう深め、よりいっそう彼と一致して進みなさい。
私は、今、父と子と聖霊とのみ名によって、日本にあるあなた方すべてを祝福します。
ヤコボ・アルベリオーネ神父