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どうしてシスターに?
シスター クリスティーナ 村田桂子
かかわりをとおして
「どうして修道院へ入ったのですか」この質問を受けるたびに、わたしは、入会して20年近くになる今でも、「どうしてだろう」と真剣に問い続けてしまいます。それは、質問した人への自分の答えがいつも、“納得のいく説明になっていない”と後で思うからかもしれません。
仏教の色彩の強い環境で育ったわたしにとって、修道生活への道は、全く予期していなかった道でした。しかし、その道が、どんなに遠くかけ離れていても、自分と縁のない世界であっても、いつしか思いがけない方法で、目の前に迫ってきたのです。女子パウロ会という、メディアを通して福音をすべての人に伝えることを目指している、一つの修道会に出会い、神さまに生涯を捧げ、奉仕する生き方をしているシスターたちと、かかわる機会が与えられました。心が次第に動かされ、導かれていきました。
この不思議な体験は、運命的なものだと直感しました。これが神さまの働きかもしれない、と思えてきたのです。それから、心配、不安を抱きながらも、また同時に“大丈夫、任せてみよう”という気持ちになり、徐々に修道院へ入りたいという思いになってきたのです。
修道生活の中で、大切にされているもののひとつに祈りがあります。祈りというコミュニケーションによって、神さまに直接かかわっていけるからです。この祈りが深められると、自分を他の世界へと開いていく不思議な力がでてきます。神さまと自分、そして他者へとつながっていけるのです。特に、人とのかかわりやコミュニケーションによって、自分が開かれ、成長し、また、他人の痛みや、苦しみを共有したり、喜び、希望をともに味わうことができるように思います。
今振り返ってみて言えることは、神さまがわたしとともにいて、そのときそのときに必要な力と知恵を与え続けてくださっているということです。いつも信頼と感謝の心をもって、これからも歩んでいきたいと思います。