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どうしてシスターに?

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シスター マリア・アヌンツィアータ 園田文子

私もシスターになりたい

シスター園田


「わたしは主のはしためです。お言葉どおり、この身に成りますように。」
                               (ルカ 1.38)

担任の先生に、進学について尋ねられたとき、「家を出て、お手伝いさんになりたいと思っています」と答えたのを今も覚えている。

その後、家族の勧めもあって経理学校に通うようになった。そこで、出会った友が三人ともカトリック信者であった。16歳の9月2日土曜日の午後、一緒にカトリック教会を訪れる幸いを得た。イエスは、そこでわたしを待っておられた。祭壇に近い席で、ひざまずいて祈った。ふと見上げると聖母子像がやわらかい秋の陽射しを受けて美しく輝いて見えた。

それから何日かたったある日、尊敬する二人の友と外出した。デパートの階段を上っているとき、「わたしたちは、シスターになるのよ」と告げられた。「尊敬する友人たちがシスターになる。わたしもシスターになりたい!」と心に決めた。

学校を卒業し、お勤めをはじめると、いつしか教会から遠ざかっていた。「この目に見える美しい自然の向こうに、心の目で見える素晴らしい世界がある」。その時創造主である慈しみ深い父である神を直観した。11歳の時父を亡くしたわたしにとって、父なる神との出会いは、ぽっかりあいていた心の空洞が愛で満たされ、暖かい大きな手で包まれたようであった。わたしはまた教会へ戻り、21歳の時受洗した。

ある日、教会の隣にある聖パウロ書院に立ち寄ると「いま、修道院で黙想会があっているので、参加しませんか」と誘われ、翌日修道院を尋ねた。それ以来、女子パウロ会のユーモアにあふれる楽しいシスターMとイタリア人の謙遜な院長様にすっかりお世話になった。そこで、イエスから「わたしに従いなさい」(ルカ9.23)と招かれ22歳で修道院に入り、よろこんで今を生きている。


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