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どうしてシスターに?

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シスター マリア・パオラ 田中昭子

不思議なことばに導かれて

シスター田中


十代の初めのころ、わが家にあった聖書を何気なく開くと、山上の垂訓の箇所であった。読み進むうちに、心に熱いものを感じ、感動している自分に気づいた。イエス様の言葉に心引かれた不思議な体験で、忘れられないものとなった。それからその意味の探求の旅が始まった。

教会で数年かけて教理を学び、洗礼の恵みを受けた。社会人として勤務するようになって4年目ごろ、結婚生活か修道生活か、わたしの道はどの道なのかと神に問いかけるようになった。神父様に相談すると、毎日ミサに来て祈りなさいと言われた。毎朝6時のミサに自転車で通い、それから出勤という日が続いた。

そうこうするうちに、京都大丸デパートにあった女子パウロ会のコーナーを知り「よい便りの使者」という本を買った。シスターに勧められ園田にある修道院で一人で黙想する機会が与えられた。カセット・テープで「マスメデイアが人々に与える影響と人々の魂の救い」についての神父様のお説教を聞いた。 その時、主は今も働いておられ、働き人を必要としておられる主のまなざしを感じた。

主が招いてくださるなら……と修道生活を望むようになった。9月8日聖母マリアの祝日に入会が決定した。しかし、家族のものは大反対だった。互いにつらく重苦しい日々を過ごしながら、 忍耐深く祈りつつ時を待った。ついに、家族のものは「昭子が本当に幸せになれるなら」と、わたしの選択と決意を尊重し許してくれた。家族の深い愛が身にしみた。

修道会に入って、すべての人の道・真理・命である師イエス・キリストと、パウロ家族の祈りを知るようになった。その中に、ずっと前から求めていたものを探しあてたような気がした時、主の導きを実感した。

「主はすぐ近くにおられる。どんなことでも思い煩うのはやめなさい。何事につけ、感謝を込めて祈りと願いをささげ、求めているものを神に打ち明けなさい」(フイリッピ 4.5-6)とのパウロの言葉を思い出しながら導いてくださった多くの方々と主への感謝と信頼を新たに、与えられた使命を果たしてゆきたいと励んでいる。


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