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どうしてシスターに?

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シスター マリア・アグネス 山中千代子

キリストへの熱い思い

シスター山中


わたしは、看護師になる前に胸をわずらって入院していたことがあります。そのときの経験から、一生、苦しむ人のために生きたいと思うようになりました。また、わたしの尊敬していた恩師の急死によって、いのちのはかなさを教えられ、自分自身の生き方を真剣に考えさせる動機となりました。看護学生時代のわたしは、人間の真の意味づけができずにいました。「人は何のために生きるのか」「なぜ苦しみがあって、死があるのか」など、次から次へとわからないことがたくさん出てきました。

わたしが看護学校2年生になったとき、カトリック教会に行っていた友達から、教会に行かないかと誘われました。最初は、宗教への偽善的な面を警戒して行くのをためらっていたのですが、度々誘われて、一度だけ行ってみようと思って行きました。聖堂に入り、痛々しい姿で十字架につけられ、頭を垂れておられるキリストを見たとき、ショックを受けると同時に大きな感動を得ました。このときの心の体験は、忘れることができません。

このとき以来、「イエスは何のために十字架にかけられたのだろうか」という関心が強まり、聖書研究に参加するようになりました。キリストを知りたくて聖書を読み、神父様の説教に耳を傾け、ひたすら祈りました。そして、次第に洗礼を受けたいとの望みが強くなり、公教要理をしてのち受洗しました。

そのうちに、一生涯キリストの真実な愛、ひたむきな人々への愛に倣って生きるために、修道院に入りたいとの望みを抱くようになりました。しかし、修道院に入るためには、少なくとも3年間の信者生活が必要だと言われ、看護師として病院で働きながら、そのときが来るのを待ちました。この待っている期間は、すべての人への看護が、純粋にキリストの愛のために捧げ尽くすことを学ぶための、よい修行の場となりました。

今でも、祈っていると、キリストへの熱い思いが内面から高揚し、修道生活に導かれたことを感謝しています。


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