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第13回 信条


第2部「キリスト教の信仰宣言」に入りましょう。


第2編 キリスト教の信仰宣言


第1部の最後に、「信条」のページ(p.58~59)がありましたが、お気づきになりましたか? 1ページを縦に2分して、「使徒信条」と「ニケア・コンスタンチノープル信条」が書かれています。これから、この「信条」を少しずつ詳しく見ていくことにいたしましょう。


信条

イエス・キリストの教えは、「新約聖書」という形でまとめられていく一方で、「信仰の規範」として「信仰宣言(信条)」という形でもまとめられていきました。これは、洗礼志願者が、洗礼を受けるときに信仰を宣言する定式文として生まれてきたものです。これはまた「クレド」「信仰のシンボルム(信条)」とも呼ばれます。

「クレド」と言われるのは、「信条」はラテン語で伝えられてきましたが、そのほとんどの「信条」の冒頭句が「クレド(私は信じます)」という言葉ではじまっているからです。いろいろな時代、いろいろな文化背景の中で、その必要にこたえ、「信条」は多数生まれてきました。多くの「信条」の中でも、教会の歴史上、重要な地位を占めているものが2つあります。それが、「使徒信条」と「ニケア・コンスタンチノープル信条」です。


使徒信条

使徒たちに由来する「信条」といわれているもので、常に、教会の歴史の中で中心的な「信条」として唱えられてきたものです。これは、「もっとも古いローマのカテキズム」とも呼ばれています。


ニケア・コンスタンチノープル信条

教会は、その歴史の最初から、いろいろな問題に直面しました。その主なものは、イエス・キリストに関するものでした。そのために、教会は公会議を開き、自分たちの信仰を、より正確に言葉で表現してきました。

 

こうして325年に開かれたニケア公会議と、381年に開かれたコンスタンチノープル公会議によって決められた信条をひとつにまとめたものが、この「信条」で、“教義的信条”とも呼ばれます。この信条は、長い間、ミサの信仰宣言として唱えられてきました。これまで日本の教会で使用してきた「ニケア・コンスタンチノープル信条」は文語だったので、ミサの典礼文が口語になったとき、洗礼式のときに使われる信仰宣言を用いてきました。しかし、2004年の2月に口語訳ができ、この「ニケア・コンスタンチノープル信条」を使用できるようになりました。

これらの「信条」は3つの部分に分けることができます。
   1.御父と創造のみわざについて
   2.御子イエス・キリストと人間のあがないのみわざについて
   3.聖霊について

これらの信仰宣言を唱えるとき、私たちは「私は信じます」と宣言しますが、その信じる内容は、教会がそのはじめから、ミサの中で心を合わせて宣言してきた信仰内容です。私たち一人ひとりが、「私は信じます」と宣言することによって、教会・神の民の信仰に参与し、共に宣言しているのです。

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