home>キリスト教入門>カテキズムを読もう>第2編 キリスト教の神秘を祝う>第2部>第122回 準秘跡
カテキズムを読もう
第122回 準秘跡
イエス・キリストが制定され、教会に委ねられた7つの秘跡について、これまで学んできましたが、今回は、教会が秘跡に準ずるものとして定めた「聖なるしるし」である「準秘跡」についてお話いたしましょう。
第4章 他の典礼儀式
第1項 準秘跡
準秘跡は、神の民である私たち信者に、秘跡を受ける時に与えられる恵みをよく受け取る心構えをさせ、また、これによって、私たちの生活が聖化されるように、教会によって定められたものです。
準秘跡の諸特徴–––
秘跡は、イエス・キリストによって定められたものでしたが、準秘跡は、教会によって制定されたものです。それは、教会が信者のために、さまざまな奉仕職、また、生活身分、多様性に富んでいるキリスト者の生活状況、および、人間に役立つ事物の使用を聖化するために定めたものなのです。
準秘跡は、教会が制定したと申しましたが、全教会が一律にということだけではなく、ある1教区、あるいはある時代に限られた準秘跡もあります。それは、ある地域を司牧する司教は、その地方、あるいはある時に限定して、固有な文化や歴史上必要だと判断したならば、準秘跡を制定することができるからです。
準秘跡は、つねに祈りを含んでおり、一定のしるし(たとえば、按手、十字架のしるし、聖水を注ぐことなど)を伴っています。
準秘跡が生まれたのは、洗礼によってすべての信者に与えられている「共通祭司職」によっています。私たちすべての信者は、洗礼によって自分自身が祝福となり、他の人々を祝福するように召されています。司教や司祭、助祭にだけできる祝福もありますが、信徒にも、準秘跡としての若干の祝福を行うことができます。
準秘跡は、教会の祈りによって人が恵みを受け、それにこたえる準備をさせてくれます。
キリストの受難、死、復活の神秘からわき出る神の恵みによって、私たち信者のほとんどあらゆる出来事を聖化する力をくみ取っているので、準秘跡としての祝福もできるのです。
私たちが、物質的なものが正しく用いることによって、人間を聖化し、神を賛美する目的に向けることができないものはないのです。