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ノア 約束の舟

2014年 5月

NOAH

ノア 約束の舟

  • 監督・製作・共同脚本: ダーレン・アロノフスキー
  • 共同脚本:アリ・ハンデル
  • 衣装デザイナー:マイケル・ウィルキンソン
  • 出演:ラッセル・クロウ、ジェニファー・コネリー、
        レイ・ウィンストン、エマ・ワトソン、
        アンソニー・ホプキンス、ローガン・ラーマン、
        ダグラス・ブース
  • 配給:パラマウント ピクチャーズ ジャパン

2014年 アメリカ映画 2時間18分


旧約聖書の中でも、多くの人々が知っている物語、「ノアの箱船」(創世記6.1~9.17)。動物がたくさん出てくるし、最後は虹が出るので、楽しい絵本として、たくさんの子どもたちに読まれています。絵になる物語ですが、これを映画にするとなると大変です。つがいの動物を集めた、それらを収容する箱船をどのようなデザインにするのか、また、あたり一面の洪水をどのように描くのか。だれも実現しなかった映像をダーレン・アロノフスキー監督が、壮大なスペクタル映画として製作しました。

悪に染まり、堕落し始めた人類を見て人を造られたことを後悔され、心を痛められた神は、すべての創造物を地の面から滅ぼそうと決心されます。しかし、「お前だけが今の世代にあって正しい」と神から見られたノアは、使命を託されます。「わたしはお前と契約を立てる。お前は、息子たち、妻、息子たちの嫁たちとともに、箱船に入れ。すべて肉からなるあらゆる生き物を、それぞれ二つずつ箱船に入れて、お前とともに生き残るようにせよ。」(創世記6.18~19)その後、ノアは、神が命じられたとおりの箱船造りに取りかかります。箱船はできあがり、神から示された獣、空の鳥、地を這うものが箱船に入ります。そして大雨となり40日間降り続きます。洪水が起き、箱船は地上から浮き上がります。こうして、地上のすべての生き物がぬぐい去られ、箱船にいるものだけが生き残ります。やがて水が引き始めます。ノアは、窓を開いて鳩を放ち、2回目に放したときにオリーブの枝をくわえてきたことから、地上から水が引いたことを知ります。

ノア 約束の舟
(C) MMXIII Paramount Pictures Corporation
and Regency Entertainment (USA) Inc.
All Rights Reserved.


ノア 約束の舟
(C) MMXIII Paramount Pictures Corporation
and Regency Entertainment (USA) Inc.
All Rights Reserved.


ノア 約束の舟
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聖書にあるこの物語に、神と人とを取り持つ霊の存在、憎い相手を殺す悪、愛する人を守る家族愛、子孫へ夢を託す長老など、最大の想像力を加えた登場人物やエピソードを加え、ダーレン・アロノフスキー監督は独自の箱船と洪水の世界を創り出しました。

聖書の世界を求めていると、違う場面がいくつもありますが、底に流れているのは、神への忠実と、家族への愛を生きるノアとその家族の物語です。人間の始まりの物語とも見ることができますし、また、現代にも通じる家族の物語とも言えます。どう生きていくか、ノア(ラッセル・クロウ)、妻ナーマ(ジェニファー・コネリー)、長男ハム(ローガン・ラーマン)、次男セム(ダグラス・ブース)、養女イラ(エマ・ワトソン)、祖父メトシュラ(アンソニー・ホプキンス)、ノアの宿敵トバル・カイン(レイ・ウィンストン)が、悩みながら道を選択していきます。

神のなさる出来事の前で、人はどのように生きていくのか、ノアとその家族の物語を見ながら考えるときとなりますように。


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