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毎日がアルツハイマー2 関口監督、イギリスへ行く編

2014年 7月

毎日がアルツハイマー2

  • 企画・製作・監督・撮影・編集:関口祐加
  • プロデューサー:山上徹二郎
  • 整音:小川武
  • 出演:関口宏子、関口祐加、ヒューゴ・デ・ウァール、
          パット・ターナー、ヘザー・エドワーズ
  • 配給:シグロ

2014年 日本映画 51分


2013年初夏。なかなか起きない母。11:00、起きる兆しが見えたので、ディサービスにお迎えを頼む。11:15、イケメンの介護福祉士さんがやってきたが、母はまだ寝床の中。「一緒にお出かけしましょうよ。前、楽しかったじゃないですか」「え~~~、忘れちゃったぁ。めんどうくさいなぁ」母は、まったく動きそうにない。一端帰った介護福祉士さんが再び来てくれたのは、午後1:00。母は、まだパジャマ姿。福祉介護士さんの忍耐強い声かけによって、やっと家を出ることができたのは13:00だった。

 

この映画のカメラを回している関口裕加監督のお母さんは、2010年5月に、アルツハイマー型認知症と診断されました。以後2年半ほど、家に閉じこもっていましたが、介護福祉士の呼びかけによって認知対応型デイサービスに行くようになりました。食事もよく食べ、みんなと楽しそうに過ごしています。2年半ぶりに、スーパーに買い物に出かけることができるようになりました。「お誘いがあれば、ホイホイ行きます」と楽しそうだった。

毎日がアルツハイマー2
(C)2014 NY GALS FILMS


映画監督としてオーストラリアを拠点に活動していた関口監督は、2010年に、認知症になった母親の介護をする決心をし帰国しました。毎日の生活の中での母親とのやりとりを撮影し、それをYouTubeに載せました。それらをまとめて長編動画「毎日がアルツハイマー」を発表、大きな反響を呼び、全国で上映されています。本作は、その第2弾、病状の進んだ母とのやりとりと、認知症のケア方法を知るために、イギリスへ渡って学んだ様子を載せています。認知症の人と生活をする上での、大事なポイントを教えています。

お母さんの病状は進み、病気の経過とともに症状が変わってきます。「これって、どういうことですか?」関口監督は専門家にインタビューしながら、認知症について学んでいきます。

毎日がアルツハイマー2
(C)2014 NY GALS FILMS


お母さんは言います。「忘れたということを覚えている。しかし、何を忘れたかは、わからない。」「今は良いことは覚えている。イヤなことは忘れた」。それを聞いていっしょに笑い飛ばす関口監督。彼女のおおらかさが、重くなりがちな生活を明るくしています。お母さんも実に楽しい人です。認知症を患っている家族とともに生きるために、大きなヒントを与えてくれるドキュメンタリーです。


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