お薦めシネマ
フランシス・ハ
2014年 9月
- 監督・脚本・製作:ノア・バームバック
- 脚本:グレタ・ガーウィグ
- 音楽監修: ジョージ・ドレイコリアス
- 主題歌: デヴィッド・ボウイ
- 出演:グレタ・ガーウィグ、ミッキー・サムナー、
アダム・ドライバー、マイケル・ゼゲン - 配給:エスパース・サロウ
2012年 アメリカ映画 1時間26分
- 2014年ゴールデン・グローブ賞コメディ/ミュージカル部門・主演女優賞ノミネート
親友や恋人と関わりの中で傷つきながらも悲しみを通して、自分を見つめ、力強く歩み出す女性を描いた、さわやかな自分探しの物語です。全編モノクロですが、まったく違和感がなく、かえって主人公の心の動きがよく伝わりました。
物語
ニューヨークで暮らす、バレエカンパニーの研究生フランシス(グレタ・ガーウィグ)は27歳。親友のソフィー(ミッキー・サムナー)のルームシェアーをし、アルバイトをかけもちして生活費を生み出すという貧しい生活だが、何でも話せる女友達を得て、楽しく充実した日々を過ごしていた。ある日、恋人のダンから一緒に暮らさないかと誘われるが、ソフィーとのことを思って断り、二人は分かれることになる。
(C)Pine District, LLC.
しかし、部屋に帰ってみると、ソフィーは他の部屋に引っ越すことにしたと言い出す。傷ついたフランシスは、ソフィーの友人であるレヴとベンジーの家に向かう。ソフィーが恋人となかよくなっていることに加え、ダンスの公演に選ばれなかったことに落ち込み、久々に実家に帰る。裕福に暮らす両親だが、フランシスは居心地が悪く再びニューヨークに戻るが、レヴとベンジーの部屋に戻ることはできず、バレエカンパニーの仲間の家に向かう。そこで知り合った人が、パリにアパートを持っていると話す。「パリに行ったら、いつでも使ってくれ」という言葉に甘え、フランシスは急きょ、パリへと飛ぶ。
(C)Pine District, LLC.
パリに着いたフランシスは、パリに住む大学時代の友人に電話をかけるが、連絡がとれない。何もせずに、ニューヨークへと戻ることにする。
友人を頼って、あちこちに向かうフランシス。しかし、友人たちは、それぞれ自分の道を歩んでいました。親友のソフィーが着実に人生を歩んでいることも、フランシスを惑わせています。フランシスはいったい何を求めているのでしょう。しかし、この試練や淋しさが、自分を見つけるようにとフランシスを促します。フランシスを見ながら、「今、わたしは何を見つめ、何を求めているのかな?」と思い、自分の歩みを客観的に見つめるときを与えてもらいました。