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お薦めシネマ
日本と原発 4年後
2015年 9月
- 製作・監督:河合弘之
- 構成・監修:海渡雄一
- 音楽:新垣隆
- 出演:佐藤暁、崎山比早子、小泉純一郎、細川護煕、木元教子、近藤俊介
- 配給:Kプロジェクト
2015年 日本映画 2時間18分
福島第一原発の北に位置する浪江町。津波が去った後、人々の救助が行われた。「うめき声が聞こえていた。翌日、救助が再開されると思っていたが、驚いたことに、朝、この地域に避難指示が出た。北側の放射線量は低かったはずだ。しかし、半径○○kmで、一律に立ち入り禁止とされてしまった。彼らを助けることができなかった苦しみが続く。原発による震災とはそういうことだ。
道路脇に放射能濃度の表示板がある、日本で唯一の高速道路、常磐自動車道。
脱原発訴訟に人生をかけている弁護士の河合弘之氏は、国の政策として原発推進をうながされてきた日本の人々に警鐘をならすため、多くの人に原発についての正しい知識を持ってもたいたい、原発のために何ができるかを考えてもらいたい、影響力のある映像で伝えようと、「日本と原発 4年後」を監督しました。
核兵器の被害を被った世界で唯一の被曝国・日本は、戦後、核の平和利用を訴え、原子力の電気が生活を豊かにすると、日本の海岸線に次々と原発を建設してきました。
しかし、3.11の津波事故によって、原発の安全神話は崩れたのです。にもかかわらず、政府は「新規性基準」を設けて再稼働をすすめ、海外にも原発事業を紹介しています。
この映画では、原発をすすめた日本政府のプロパガンダの方法や脱原発訴訟の判決、原発反対者だけでなく、原発推進派へのインタビュー、河合弁護士による原発の仕組みや歴史などのレクチャーと、原子力コンサルタント、医学博士、元総理大臣、環境学者、元原子力委員、元原子炉設計者、浪江町長などへのインタビューなど、さまざまな角度からいろいろな手法をつかって、福島原発震災後の4年間を見つめ、これから原発はどこへ行くのかの指針を与えています。
監督である河合弘之氏と、原発訴訟をともに戦いまたこの映画でも制作に同伴した弁護士の海渡雄一氏の、多くの人に見てもらいたいという熱意が伝わってきます。ぜひ、ご覧ください。